第9回沖縄「全人的医療」研究会 ツムラ
Hotel Nikko Naha Grand Castle
【特別講演】
緩和ケアと漢方治療
◎木下優子先生(日大板橋病院緩和ケア室室長)
免疫力強化には十全大補湯 3包分3
十全大補湯は補剤、身体を補い、体力をつける薬
悪性腫瘍に対して最もよく使用される処方
全身倦怠感があり、食欲不振が強い場合には補中益気湯 3包分3
十全大補湯が服用できない時や、まず食欲を回復させたい時に用いる。
食事が味気ない、味覚異常がある時にも有効
食欲不振(1) 茯苓飲
胃酸の逆流を伴う、胃の入り口でつかえてうまく入っていかない場合に茯苓飲 3包分3
胃もたれ感が強い、胃の中に物が溜まって出て行かない場合に六君子湯 3包分3
健康な人でも食べ放題の店などで”別腹”を作りたいとき使える。
嘔気・嘔吐
西洋薬でだめな場合に
茯苓飲か六君子湯をだめもとで使ってみると著効を示すことがある。
開始前(できれば2週間以上)より十全大補湯を3包分3で投与する。
立効散1包をお湯に溶かして口の中に含ませる。1日数回
吃逆(しゃっくり) 呉茱萸湯
呉茱萸湯(ごしゅゆとう)を湯に溶かして内服させる。
1日目9包分3、2日目以降6包分3とする。
必ずお湯で!!
ほか
カンプトの下痢に半夏瀉心湯
ジェムザールの下痢に啓脾湯
ドセタキセルのしびれに牛車腎気丸
悪夢に桂枝加竜骨牡蛎湯