医療相談室
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Question ピルの副作用が心配
２０歳の娘が月経不順や子宮の発育不全があると言われ、ピルを処方されました。
副作用で血栓やがんになると聞きますが大丈夫ですか。
飛行機に乗る前後は控えるべきでしょうか。（５２歳母）
Answer 多くは軽い症状、短期間で消失
家坂 清子 いえさか産婦人科医院 副院長（前橋市）
娘さんは、基礎体温が低温と高温期間の二相にならないとのことで
無排卵のために月経不順や子宮の発育不全を招いていると思われます。
無排卵の状態が長期に続くと、卵巣から女性ホルモンが分泌されにくく
子宮の発育だけでなく骨密度などにも影響を及ぼします。
将来の妊娠する能力にも関わります。
ピルは、これらの諸問題の改善や予防のためにも用いられます。
副作用の多くは、服用初期の吐き気や頭痛、不正出血などです。
ホルモン剤の一般的な副作用であり、ピルを服用した１、２割の女性が経験しますが
ほとんどが軽い症状で短期間に消失します。
血栓症は１万人に数人というとてもまれな副作用で、喫煙や重度の肥満
前兆を伴う片頭痛、家族歴などの背景を持たない女性であれば心配いりません。
服用する場合は、毎日忘れずに飲むことを心がけてください。
長時間の飛行機でも中止の必要はありません。
機中では２時間おきに手足の運動をしてください。
十分に水分補給し、アルコールは控えましょう。
現在のピルに含まれる女性ホルモンは低用量ですので
主治医の指導を受けながら、安心して服用されるとよいでしょう。
（2013年2月27日 読売新聞）
