リチウム

炭酸リチウム製剤による中毒症,血中濃度測定遵守を
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1204/1204024.html



医薬品医療機器総合機構(PMDA)は、炭酸リチウム製剤について
血清リチウム濃度測定を遵守するよう呼びかけた。
血清リチウム濃度が適切な頻度で測定されていなかったために
重篤なリチウム中毒を起こした症例が報告されている。


炭酸リチウムは有効血中濃度と中毒を生じる血中濃度が近く
リチウム中毒の発現を防止するため,投与初期,増量時は週1〜2回
投与中は月1回程度の血中濃度測定を行い,濃度に応じて減量や休薬を行う必要がある。


しかし,2006年4月〜11年11月の5年半に,PMDAAに
98例の重篤なリチウム中毒症例が報告されており、適切な頻度で
血清リチウム濃度が測定されていたことが確認できなかった症例が90.8%を占めた。
うち14例は急性腎不全を起こしていた。


注意喚起では,投与初期に血中濃度測定せずに
炭酸リチウム製剤を1日600mgから1,200mgに増量。
異常行動が出現し,会話困難となり,開始後42日に嘔吐,意識障害で搬送。
投与中止1日後に血清リチウム濃度4.28mEq/Lを示した60歳代女性の症例などが紹介されている。


PMDAからの医薬品適正使用のお願い
http://www.info.pmda.go.jp/iyaku_info/tekisei_pmda.html