『漢方学舎 実践編1 臨床カンファレンス実体験』
（大野修嗣先生、源草社、2016年）
https://www.kampo-s.jp/web_magazine/back_number/333/challenge_r-333.htm
乾くと喉が痛む
■症例 20歳代女性（妊娠なし）
［主 訴］ 乾くと喉が痛む
［既往歴］ X年3月に咽頭痛が出現。1週間後に近医受診。
上気道炎の診断の基に抗菌薬、アセトアミノフェンなどが処方された。
5日間服用。喉の乾燥感と痛みがつづき来院
［現 症］ 身長150cm、体重43kg、体温36.9°C。咽喉の発赤なし。
扁桃腺の腫大なし。胸腹部に問題なし
［漢方医学的所見］
望診：頬がほてって発赤
舌診：舌質（紫紅色）、歯痕（＋）、薄い白苔、舌下静脈（＋）
問診：胃腸系に問題なし。頬がややほてる。時に乾性咳嗽の発作がある
脈診： 沈遅細
腹診：細滑脈。腹部は特徴的なものなし
［経 過］
咽喉の乾燥感と痛み、激しい乾性咳嗽を目標に 漢方薬「◎◎◎」を処方。
5日後の来院時、「2日間の服用で良くなったが、
この 漢方薬「◎◎◎」 が美味しかったので全部服用した」
とのことで治療を終了とした。
本例はこの漢方薬の典型例だと考えます。
この 漢方薬「◎◎◎」 とは何でしょうか。
Kampo Square 2019 Vol.16 No.7
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A.麦門冬湯
