高齢者と薬「控えたい薬」
http://www.nhk.or.jp/kenko/kenkotoday/archives/2016/04/0426.html
ベンゾジアゼピン系睡眠薬
ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、ふらついて転倒しやすい薬です。
また認知機能が低下するおそれがあります。
そのため高齢者は、できるだけ使わないように、
または使っても漫然と長く使わないようにします。
認知症に似た症状が心配される薬
高齢者では様々な薬の副作用で認知症に似た症状が起こりやすくなります。
主なものは、ベンゾジアゼピン系睡眠薬・抗不安薬、三環系抗うつ薬、
パーキンソン病の薬の一部、排尿障害の薬オキシブチニン、
アレルギー薬などで使われるヒスタミンH1受容体拮抗薬(第一世代)、
胃薬などで使われるヒスタミンH2受容体拮抗薬です。
糖尿病の薬
重い低血糖は脳梗塞や心筋梗塞、認知機能低下のリスクにもなります。
低血糖以外に注意すべき糖尿病の薬と副作用は以下のとおりです。
ビグアナイド薬(吐き気や腹痛などの胃腸症状、筋肉痛、過呼吸)、
チアゾリジン薬(骨粗しょう症や心不全の悪化)、
SGLT2阻害薬(脱水、尿路・性器感染症)
控えたい薬のリスト
『高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015』(日本老年医学会などが作成)には、
特に慎重な投与を要する29種類の薬の名前が示されているほか、
不眠症・うつ病、認知症、呼吸器疾患、循環器疾患、高血圧、糖尿病などの病気ごとに、
どの薬がどう問題なのかが詳しく示されています。
ガイドラインの対象は主に75歳以上ですが、
75歳未満でも介護を受けている人や要介護に至る手前のフレイルという状態
(筋力の低下や認知機能の障害で心身が全体的に弱くなっている状態)の人も含みます。