先人の教え

此処より下に家建てるな…先人の石碑、集落救う
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110329-OYT1T00888.htm



「此処(ここ)より下に家を建てるな」――。
地震で沿岸部が津波にのみこまれた岩手県宮古市にあって
姉吉地区(12世帯約40人)では、全ての家屋が被害を免れた。
1933年の昭和三陸津波の後、海抜約60mの場所に建てられた石碑の警告を守り
坂の上で暮らしてきた住民たちは、改めて先人の教えに感謝していた。


地区は1896年の明治、1933年の昭和と2度の三陸津波に襲われ
生存者がそれぞれ2人と4人という壊滅的な被害を受けた。
昭和大津波の直後、住民らが石碑を建立。
その後は全ての住民が石碑より高い場所で暮らすようになった。


地震の起きた11日、港にいた住民たちは大津波警報が発令されると
高台にある家を目指して、曲がりくねった約800メートルの坂道を駆け上がった。
巨大な波が濁流となり、漁船もろとも押し寄せてきたが
その勢いは石碑の約50メートル手前で止まった。

(2011年3月30日 読売新聞)


東日本大震災