津波石

雷のような轟き…220トンの巨大“津波石”が語る歴史
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/disaster/550659/



【過去からの警鐘 埋もれた巨大地震
石垣島の北東部。
美しい浜辺に巨大な岩が無造作に転がっている。
直径約9メートル、重さは約220トン。
明和8(1771)年、島を襲った大津波によって打ち上げられた「津波石」だ。


当時の沖縄は琉球王国の時代。
首里城への報告書「大波之時各村之形行書」には
標高85メートルの場所まで津波が押し寄せたと記されている。


島内は8つの村が壊滅し、役所や寺院などがある中心部も大半が流失。
死者は当時の島人口の半数近い約8400人に達した。
宮古島などを含む先島諸島全体では約1万2千人が犠牲になったという。


測量が不正確だった部分もあり、実際の遡上高は最大約30mとみられるが
それでも東日本大震災級の巨大さだ。
津波石を研究する千葉工業大上席研究員の後藤和久さんは
「大規模なサンゴ礁に守られていなければ、もっと上がったはず」
と、その威力を推し量る。