タミフルのようにはいかないようです。
誤解しないで 新型コロナ新承認薬「ゾコーバ」は簡単に処方できない
国立病院機構近畿中央呼吸器センター 倉原優先生
https://news.yahoo.co.jp/byline/kuraharayu/20221127-00325642現時点でゾコーバは簡単に処方できません。
ゾコーバ登録センターに登録した医療機関や調剤薬局
でないと配分できない決まりがあります。
まず2週間はこの運用となります。
薬を処方してもらうために、同意書を記載してもらう必要があります。
オンライン診療の場合、口頭での同意も可能ですが、
後日同意書の発送が必要になります。また、医療機関が院外処方せんを発行する場合、
調剤薬局に対して「そちらにゾコーバはありますか」
という電話による事前の問い合わせが必要です。その後、ゾコーバの適応にあるか
「適格性情報チェックリスト」を医療機関が記載し、
処方せんとともに調剤薬局にFAXする必要があります。
後日、適格性情報チェックリストと処方せんの原本を調剤薬局に郵送する必要があります。最終的に、感染者の自宅に薬が届けられる仕組みです。
なかなか大変です。
希望者が多くても、さばける人数に上限があり、
発熱外来のボトルネックになっちゃいます。実は、パキロビッドもほぼ同じ運用です。
現場では、非常にこれが煩雑で、なかなか処方がすすんでいない現状があります。
1人の患者さんに割く手間が大きすぎることも、
新型コロナの経口抗ウイルス薬処方のハードルになっているのです。
ラゲブリオよりもパキロビッドのほうが国際的な推奨度は高いですが、
国内の処方数は後者の方が圧倒的に少ないです。
なぜこのようなややこしいシステムになっているかというと、
新型コロナ陽性の患者さんが調剤薬局に処方せんを持って来る想定になっていないためです。今後ゾコーバの処方が可能な医療機関や調剤薬局の基準が緩和されたとしても、
服用条件が複雑であることはパキロビッドと同様であることから、
簡単に処方できる仕組みになるとは考えにくいです。