ヨウ素系うがい薬の頻回使用に注意勧告

ヨウ素系うがい薬の頻回使用に注意勧告
日本甲状腺学会、日本内分泌学会、日本内分泌外科学会
https://medical-tribune.co.jp/news/2020/0811531286/

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ヨウ素系うがい薬による新型コロナウイルスの重症化予防効果は、現時点で認められていない。
それだけでなく、ヨウ素系うがい薬を頻回に用いることで、
むしろ必要量以上のヨウ素が体内に吸収される可能性がある。
日本甲状腺学会、日本内分泌学会、日本内分泌外科学会は合同で、
新型コロナウイルス感染症へのヨウ素系うがい薬の使用についての見解」を8月7日に発表。
内分泌の観点からヨウ素系うがい薬への注意を促している。

ヨウ素の1日摂取量上限は3mg

見解では、
ヨウ素系うがい薬による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する有効性を
科学的に評価できる論文はなく、現時点で重症化予防などの効果は明らかでない」と指摘した。

さらに、生命維持に必須の甲状腺ホルモン原材料であるヨウ素を必要量以上に摂取した場合、
甲状腺機能に異常を来すことがあると指摘している。
見解によると、ヨウ素系うがい薬には7%のポビドンヨードが含まれており、
15~30倍に希釈後の1回量に含まれるヨウ素は14~28mg。
口腔、咽頭粘膜から体内に吸収される量は不明だが
「日常で食品から摂取する量よりもかなり多いヨウ素が吸収される可能性がある」という。

なお、わが国におけるヨウ素摂取量の上限は1日当たり3mgとされており、
一時的であれば超過しても問題はないが、
長期に及ぶと甲状腺機能を維持する上で好ましくない。

そのため、ヨウ素系うがい薬を使用する際の注意として
①口腔内で数秒間うがいし、飲み込まない
甲状腺機能異常を来さない使用頻度および期間は明らかでなく、
5~6日間で口内炎などの症状が改善しない場合は中止する
甲状腺疾患患者または既往例は、使用前に医師・薬剤師に相談する―を挙げた。


イソジン
ポビドンヨード