クローン病

2013年11月14日(木)放送
大腸の病気 最新情報「クローン病
http://www.nhk.or.jp/kenko/kenkotoday/archives/2013/11/1114.html

クローン病 消化管のどこにでも発症




クローン病とは、口から食道、胃、小腸、大腸、肛門に至る
消化管のどこにでも原因不明の炎症が起きる病気で、
多くは10〜20歳代の若い年代に発症します。


消化管の中でも起こる頻度が高いのは小腸や大腸で、
小腸のみに炎症が起こる小腸型、
小腸と大腸の両方に炎症が起こる小腸大腸型、
大腸のみに炎症が起こる大腸型に大別されます。


主な症状は、腹痛と下痢です。
腹痛がなくても、肛門に裂肛や痔ろうが起こったり、
血便や、発熱が起こることもあります。
進行すると貧血、体重減少や、成長障害を起こすケースもあります。

クローン病の進行

クローン病は、残念ながら現在のところ完治が難しく、
炎症や症状が起こっている時期と症状が緩和されている時期を
繰り返しながら進行していきます。


早期に適切な治療を受けないと、
再び炎症や症状が起こる再燃を繰り返しやすく、次第に病状が進行します。
腸管の一部が狭くなる狭さく、
腸管とほかの臓器の間などにトンネル状の通り道ができるろう孔、
深い潰瘍ができて腸管にあなが開くせん孔などの合併症を起こし、
外科的手術が必要となるケースも少なくありません。

クローン病の主な薬




クローン病の治療の中心は、炎症や症状を緩和する薬物療法です。
症状が軽症の場合は5-アミノサリチル酸製剤を、
症状が進んでいる場合には、
ステロイド薬や免疫調節薬、抗TNF-抗体製剤などを用います。


日常生活では、
「暴飲暴食をしない」
「動物性脂肪を控えめにする」
「不摂生をしない」
「ストレスをためない」などに気をつけることが大切です。
喫煙している場合は必ず禁煙をし、アルコールの摂取も控えめにしましょう。