年間1万人以上が足切断 救済に向けて実態調査
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2013/019706.php
日本フットケア学会、日本下肢救済・足病学会は糖尿病神経障害や
末梢動脈疾患(PAD)を要因とする足病診療の実態調査の結果を発表した。
日本では、糖尿病などが原因で足病変が重症化し
下肢切断に至るケースが年間1万人以上に上る。
その解決策を探るため、両学会が患者および医師を対象に調査を実施した。
調査では、末梢動脈疾患(PAD)の疑いがある症状で
医療機関などを受診した人のうち4人に1人の25.6%は重症下肢虚血(CLI)が
疑われる症状になってから、はじめて受診したということが判明した。
また、CLIの疑いがある人のうち3割が医療機関などを受診したことがないと回答した。
足病変ハイリスク患者に対し
定期的にフットケアを行っている腎臓内科・糖尿病内科の医師は
ともに4割であることもあきらかになった。
また、CLIが発症要因の一つである足の潰瘍・壊疽に対して
診断・治療アルゴリズムを設定していると回答したのは全7診療科平均で1割だった。
日本フットケア学会理事長の小林修三先生(湘南鎌倉総合病院副院長)は
「慢性腎臓病、特に透析患者はPAD発症リスクが高いにもかかわらず
足病変の予防やスクリーニングの体制が十分ではなく、また、CLIの可能性がある段階で
はじめて受診している人が少なくないことがあきらかとなりました」と述べている。