週150分の筋力トレーニング

糖尿病予防 効果的な運動は筋力トレーニン
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2012/018804.php



運動や身体活動を続けると糖尿病の発症を予防できたり
進展を抑制できることは広く知られている。
しかし、実際にどれだけ運動すればよいのか
また具体的にどんな運動をすればよいのかはよくわかっていない。
そこで米ハーバード大学の研究チームが、大規模研究のデータをもとに
筋力トレーニングが効果的であることを解明した。
週150分の筋力トレーニングだけで、糖尿病リスクは34%も低減するという。


ハーバード大学公衆衛生大学院客員研究員のAnders Grontved氏らの研究チームは
男性医療従事者(40〜75歳)およそ5万人を対象とした追跡研究のデータから
1986年の登録時から1990年までに糖尿病、がん、心筋梗塞脳卒中などに
かかったことがない3万2,002人を対象に調査した。


1週間あたりの筋力トレーニング量および歩行や水泳などの有酸素運動量を
1990年から2008年まで解析した。18年にわたって追跡したところ、2,278人が糖尿病を発症した。


解析した結果、日常的に筋力トレーニングを行う群では
そうでない群に比べ、2型糖尿病発症リスクが34%低下することがわかった。
筋力トレーニングは有酸素運動とは独立した2型糖尿病予防の因子になっていた。


運動量別にみると、週150分以上の筋力トレーニングを行う群では
2型糖尿病発症リスクは34%、60〜149分間行う群では同25%それぞれ低下し
運動時間の増えるほど減っていった。


筋力トレーニング量が週に59分未満と少ない群でもリスクは12%低下しており
少ない運動量でも効果が得られることが明らかになった。
また、筋トレをする時間が1週間当たり60分増えるごとに
糖尿病発症リスクは13%減少することもわかった。


一方、有酸素運動を週に59分未満行う群では2型糖尿病のリスク低下は7%だった。
60〜149分間の群では31%、150分以上の群では52%のリスク低下となっていた。