昔 読んだ本 2003年頃

お金のことでくよくよするな   R.カールソン

インスピレーションがわくのを待つ
時間の最善の使い方はまったく何もしないこと
行動せずにただ答えを待つのがいい。
心を静めると問題解決やインスピレーション、
進むべき方向を示してくれるかすかな声を聞き取る事ができる。
「モア・イズ・ベター」を捨てる
生活のレベルを上げつづけると「もっと、もっと」のパターンにはまり込み
ランニング・マシンに乗ってスピードを上げていくのと同じになる。
物が増えれば面倒を見なければならないもの、保険をかけなければならないもの
守らなければならないもの、心配しなければならないものがもっと増える。
そのうち、自分の人生は「物」で溢れてしまい、余分な時間をどんどん取られ
まさに「自分の召使い」になってしまう。
よちよち歩きでも前進する
成功するには「できない事」ではなく「できる事」に焦点を絞るのが肝心だ。
よちよち歩きは、豊かさへの道程への欠かせない一歩である。

「日本はニッサンだった」 西本健一郎

(サイト「世界旅行者の部屋」より、一部改変、ゴ-ン社長が就任した頃?)
人間は地獄の中にいても、それだけではそこが地獄だとは感じられない。
苦しいことが日常になって、苦しさに慣れきってしまうと
特に苦しいとも思わないものだし
たまに苦しさが少ないときは、地獄にいるにもかかわらず
逆に、「ここは天国だよ!」と思ったりする。
(住所が「地獄一丁目」とか表示してあれば別だが・・)
地獄だと感じるためには、天国と比較して、初めて、地獄だとわかる。
苦しさも、楽しさも、すべて相対性、つまり比較の上に成立するわけだ。
(中略)
日本では、スポーツと芸能ニュースさえ気にしていれば、それでいい。
流行の音楽と、流行のファッションを人より多く知っていて
さらに所有していれば、それだけで人より上に立てる。
テレビのドラマとワイドショーを見ていれば
世の中をよく知っていると思われる。
生活していくのに、ほとんど頭を使わないでいい。
こんなお気楽な国が他にあるだろうか?
しかも、自分自身では何も考えなくてもいい。
というか、下手に考えないほうがいい。
自分の考えを持って、自分の考えを口にしたりすると
社会から排除される恐れがある。
まわりの人に合わせて、まわりの人の言う通りのことを言い
まわりの人のする通りのことをしていれば
まわりの人たちから、立派な人と評価される。
人付き合いがなくて、まわりの人がどう考えているのか
どう言っているのかわからないときには、テレビの中に正解がある。
ただ、問題なのは、そうして人に合わせることだけを学んでいるうちに
自分の考えを持って、それを口に出して、
さらに行動しなければやっていけない日本を除いた世界から
取り残されて、駄目になってしまうということだが。
でも、みんな一緒に駄目になるのだから、それでいいさ。
諦めればいい。
これが日本という国なんだからさ。
まあ、日本という国は、ニッサンのようなところだ。
仕事をしているふりをして、忙しくしていたら、会社が駄目になってしまった。
でも、みんながそうやってたから、仕方がないのだ。
(中略)
日本人はいま、確かに天国にいる。
でもこのままでは、日本は天国のままでニッサンのように滅びていくだろう。
そして、それは、それでいいのだ。
それなら、僕もいっしょに滅びていこう。
だって、そのほうが、楽なんだからさ!

いつのまにか「お金がたまる人」のさりげない習慣 大勝文仁

老後は心配しなくていい
自分の老後を心配してお金を貯める理由は
自分が何歳まで生きるかわからないからである。
しかし、不安のためにお金を貯めておくのはむなしい作業。
たった一度の人生ならば、もっとエンジョイした方が良い。
自分が何歳まで生きるか決めろ。
70歳まで生きる、と決めたらそのプランを立てよ。
70歳まで生きてしまったらどうするか?
70歳になってから考えれば良い。
スーツには金をかけなくていい
スーツ姿の営業マンで、重要なのはVゾーンである。
スーツが高級で、ネクタイが安っぽいのより
スーツが安物でも、ネクタイが高級品のほうが好印象。
ならばネクタイに金をかけて、スーツは安物でも良い。
安物スーツはシーズンごとに使い捨てれば、収納場所も不要。
結婚式には極力欠席せよ
お祝いにお金を送っておけば、
時間と交通費と礼服のクリーニング代が不要。
葬式も同じ。
都会に住んでいるなら車は不要
駐車料金と任意保険料だけでも毎月2~3万円の出費になる。
公共機関、タクシーに乗った方が安い。
金がかかる女とは即刻別れよ
高級品や高級レストラン好きな女とは、今すぐ別れた方が良い。

「お江戸生活なんでもござれ」 杉浦日向子

(2003.6 雑誌より、一部改変)
江戸は人口100万人を数えるメガロポリスだった。
同年代のパリで50-60万人、ロンドンで70万人といわれているから、世界一だった。
すし、天ぷら、そば、うなぎなどの屋台が町中いたるところにあって手軽に食べられた。
また、深夜でも夜泣きそば、茶飯、いなりずし、鍋焼きうどんなど
さまざまなものを売りに来た。
一般の人は小腹が空いた時にチョコチョコ遊び食いをして、日に7-8回食べていた。
男性は日に5、6回湯屋(銭湯)に行った。
”葉書”という一月分の定期券(木の札)を買って
ひと汗かいたら、すぐに湯屋に飛び込んだ。
多くの人が生涯横ばいの年収だった。
出世しようという意識があまりなく、それほどお金にこだわらなかった。
物価の安定した低生産、低消費の長期安定経済が確立していたこともあるだろう。
男性にとって結婚はステイタスだった。
将軍、大名などの一部の富裕階層が、複数の女性を独占していたため
女性が極端に少なかった。だから、女性の立場は強かった。
離婚率は非常に高く、女性の2人に1人は経験し
20年以上の夫婦は4組に1組程度だった。
子供は基本的に1人。
江戸後期の識字率は100%に近かった。

「頑張らなくていい」 加藤修一ケーズデンキ社長)

(雑誌より一部改変)
業績が悪化している会社では、
えてして経営者が「もっと頑張れ!」と社員に檄をとばす。
しかし、数字が上がらないのは社員が悪いわけではなく、戦略が間違っている。
うちの社員には「頑張るのはやめよう」と言っている。
そして創業以来、56年増収を続けている。
無理して働いても、効果なんて知れている。
なぜ頑張らない事が好結果に結びつくのか?
学校のテストに例えれば「80点をとろう」と言う事である。
100点を目指すと1問目から完璧に解こうとするので効率が悪い。
時間が余っても見直しに必死になる。
でも「80点でいいよ」と言われれば肩の力が抜けて、簡単な問題からスラスラ解いていく。
だから試験時間の半ばで終わってしまう。
そこで違う問題用紙をもらって、(学校のテストでは、ありえないが)
さらに80点をとれれば、結果的には160点になる。
現実の世の中では仕事はいくらでもあるから、この考え方が効果を発揮する。
社員の尻をたたいて「頑張れ!」という副作用は実に大きい。
お客さんは離れていくし、社員の労働時間は長くなる。
でも業績は上がらないから、給料を下げるしか無い。
すると社員の士気は下がり、悪循環に陥る。
従業員が元気でなければ、お客さんを喜ばせるような経営などできるはずが無い。
ヒット商品が出て売れまくっても、自然体で生産して
「すみません、売りきれました。」と頭を下げればいい。
無理をすればどこかで必ずツケが回ってくる。

東電OL症候群  佐野眞一

印象的な文章があったので書き留めておきます。
「私はこの事件に人間と社会という
それぞれが底知れぬ闇を抱えた2つの不条理の塔が
永劫不朽と思われた古代のバベルの塔のように
脆くも倒れるように崩れ落ちた瞬間を見た。
この物語は、そのアナロジーをあてはめれば
2つの塔が崩壊後に曝した精神の瓦礫の物語である。」
「女性読者たちにとって泰子は闇に砕け散った鏡のような存在ではなかったか。
彼女たちはそれを拾い集め、自分の顔や姿をそこに写し出すことで
自己のぎりぎりのアイデンティティを確認しようとしているのではないだろうか。」

日本人の人生設計  橘玲

(雑誌より一部改変)
いじめによる生徒の自殺は、なぜ公立学校でだけ起きるのか?
その理由は簡単だ。
私立学校は少しでも秩序を乱すような生徒を見つけると
即座に退学させてしまうからだ。その生徒は公立学校に転校する。
公立学校はこうした生徒を抱え込んでいかざるを得ない。
子供を公立学校から避けて、中学から大学までの10年間を
私立に通わせようとすると教育費は約1500万円になる。
ローンを組んでマイホームを買うのは
借金して不動産市場に投資することである。
投資であるから地価が下がれば損をする。
さらに借金をしていると言う事はローンの分だけ損失が拡大する。
「マイホームは自分が住んでいるのだから値下がりしても関係無い」
と主張する人がいるが、勘違いしている。
単に損失が顕在化していないだけである。
大衆消費社会に生きる私たちは、子供が生まれたら
マイホームを構え、マイカーを購入し、大型の生命保険に加入し
子供に十分な教育を与えるべきだと”洗脳”されてきた。
しかし、こんなコストの高い生活をしていては
たとえ平均以上の収入を維持していても、家計が赤字に陥るのは避けられない。
賃貸は単なる不動産のレンタルだから、マーケットのリスクから切り離されている。
日本人の人生において最大の出費はマイホームと教育費である。
ところがサラリーマンの限られた収入では、
この二つを両立させる事が困難になってきた。
これまで一見、それが可能なように思えたのは
地価が一貫して上昇していたからにほかならない。
ここに日本人の人生設計の問題がある。
子供の教育に投資するなら、不動産投資をあきらめなくてはならない。
マイホームを取得するなら、
思春期の子供を崩壊寸前の公教育に任せるしかない。
だが、ほとんどの人はその事実に気づかないまま
二つの大きな投資を両立させようと、終わりの見えない耐久生活を続けている。
高度成長期のサラリーマンの人生設計の基本型は
30代でマイホームを購入し、定年までに住宅ローンを完済し
退職金と年金を原資に悠悠自適の老後を送るというものだった。
ほとんどの経済的な問題は、マイホームの含み益によって解決することができた。
だが、この数十年で全ての前提が忽然と消滅してしまったのである。

年収300万円時代を生きぬく経済学 森永卓郎

成果主義」というのはお題目で
1割の「エリート」階層の給料を増やすという意味。
9割のサラリーマンは「負け組」となり
年収300万円の一般サラリーマンと
年収100万円台のフリーター的な人たちの3層構造になるだろう。
日本の平均的なサラリーマンの年収が7-800万円というのは
世界的な常識からすれば異常である。
欧米の先進国でも 3-400万円が世界的標準。
年収300万円は貧乏か?
そんな家庭でも
車、エアコン、電子レンジ、冷蔵庫、洗濯機、TV、VTR
を持っている。貧しくはない。
「エリート」は就業規則を無視して働き続ける。
競争から脱落しないように、いつも心配している。
家族を犠牲にして、寝る間も惜しんで働いて
その代償として高収入を得ている。
「勝ち組」になるということは、そういう生活を目指す事である。
人生を犠牲に働く、という発想を変えられれば
わずか一割の「勝ち組」を目指さなくとも良い。
先進国で労働時間が長いのはアメリカ、イギリス、日本の3カ国だけ。
大陸ヨーロッパの労働時間は短い。
ヨーロッパの普通の市民にとって人生の目的は
「いかに楽しく人生を過ごすか」ということ。
有給休暇は全部消化し、残業もしない。
アルゼンチンの経済危機は日本とは比べ物にならないくらい
凄惨なものだったが、自殺者はほとんどいない。
日本の自殺者は年間3万人もいる。日本人は暗い。
都道府県別に自殺者数と失業率を分析して、ラテン度をはかってみると
ラテン度が高いのは
①沖縄  ②奈良  ③徳島  ④大阪  ⑤神奈川
ラテン度が低いのは
①秋田  ②島根  ③新潟  ④岩手  ⑤宮崎 

 

「ウチのねこの大疑問」 石田卓夫ほか

猫は魚より鳥肉が好き
古代の猫はネズミなどの小動物が主食だった。
日本では飼い猫になって、魚を与えられたから
魚を食べるようになった。
猫が本当に好きなのは脂肪分の多い鳥肉である。
猫にタマネギを与えてはいけない
ネギ類のある成分が猫の赤血球を溶血させ、貧血になる。
ダシやスープもだめ。
猫にチョコレートを与えると死ぬ事もある
猫はチョコレートを食べると興奮状態になる。
5kgの猫で板チョコ半分が致死量。
キャットフードは猫にとって完璧な食事である
犬はタウリンを合成できるが猫にはできない。
キャットフードにはタウリンが多量に含まれているが
ドッグフードには入っていない。

「女は男のどこを見ているか」 岩月謙司

「いい女」は男の学歴や職業を気にしない。
どんなにお金があっても、愛がなければ意味がない。
赤ちゃんにベロベロバーして笑わせろ。
「いい男」は人の幸福を妬んだり、人の不幸を笑ったりしない。
自分自身がブランドになれ。必死でブランド品を買い漁って着飾っても
カラスが孔雀の羽を身につけて得意がっているようなもの。
「いい男」は自分の評価は自分でする。
日本社会は組織力を強化してきたために、個人を無視してきた。
 その結果、「仕事はできるけど、つまらない人間」が急増した。
 これが、夫婦関係まで希薄にし、家族がバラバラになっていく原因となる。
「いい男」は、いつも楽しいことを考えていて
愚痴や悪口で盛り上がっているヒマなどない。
夜、寝る時、明日はどんな楽しいことをしようか、と考える。
たとえ片思いでも「いい女」を好きになることが大事。

 

「時間塾」 中谷彰宏

- 時間を増やす101の方法 -

  • 「何をするか」ではなく、「何をしないか」が大切

貧乏な家というのは、やたらにモノが多い。
クッキーの空き箱や細々とした日用品
つまらない土産物などがビッシリ並んでいる。
それに対して、お金持ちの家にはモノが少ない。
それでいて、別荘など財産はしっかり持っている。
お金をかける部分とかけない部分がはっきりしている。
貧乏な家庭は万遍なくお金を使ってしまうわけだ。
時間も同じで、時間貧乏の人は何から何まで手を出して忙しくなっている。

  • つきあいの悪い奴という印象を与える

人間関係に気を遣って時間を浪費するのは意味がない。
ふだんから「つきあいの悪い奴だ」と思われていると
たまに顔を出した時
「おっ、今日は珍しい人が来たね」と喜ばれたりする。
つきあいが悪いと思われたからといって
人格のすべてが否定されたわけではない。

  • 結婚式ほど無駄な時間はない

できれば、ご祝儀だけ渡して休日はしっかり自分のために使いたい。
実はそれがお互いのためである。
結婚するほうも、親族・友人以外はご祝儀だけ頂戴できればそれでいい。

「ストレスと個人主義」 加賀乙彦

1945年敗戦の時、日本全国に焼け野原が広がって
人々は貧困と飢えに苦しんでいた。
それから、日本人は営々と働いて、戦後の繁栄を築いてきた。
あの時代よりも段違いに、今の日本はよい時代と言える。
しかし、世相を見ても、生活の実感としても
元気がなく、悲観している人は多い。
戦争直後、人々は疲れ果て、産業は壊滅状態で
困窮と飢えは極まっていたが、人々は憂鬱ではなかった。
困窮と飢えはストレスとしての憂いの対象になるよりも
乗り越えなければならない障害として
むしろ希望への突破口を開くものとしてあった。
飢えから飽食へと私たちの生活が楽になったのだから
人の心はストレスを受けずに健康になったはずなのに
憂鬱になって、元気の出ない人が増えてきた。
毎朝が陰気で、生きていく自信がなく、いらいらしているのだ。
企業と言う組織は統制や監視や競争によって
人間をがんじがらめに管理しようとする。
「人間が生産関係や制度によって支配されてしまい
企業の要求する利潤追求の理想についていけずに疎外感をおぼえ
また、そういう企業の要求どおりに順応した人は人間性を失ってしまう」
マルクスは指摘した。
これは現在の私たちの状況をぴたりと言い当てている。
(2002.12 西日本新聞、一部改変)

「敗者の混迷」 塩野七生

(2002.12 日経新聞、一部改変)
歴史的にはバブル的な現象は、しばしば起こる。
人間は勢いづくと、歯止めが効かなくなる存在だからだ。
とはいえ、バブルは勝者になったから起こるのであって敗者には起こらない。
過剰なほどに何かを持ってしまったことが、バブルの前提条件である以上
持たない者には起こりようがないからである。
ローマ史上のバブルは、宿敵カルタゴに勝ったあとに起こった。
名将ハンニバルを敵にまわしての苦闘の末に
ようやく勝ったローマだったが、その後は一転して快進撃を続け
わずか半世紀の間に地中海世界の覇者に登りつめる。
この時期のローマは高度成長を謳歌していたのだった。
ハンニバルは予言した。
「いかなる強大国といえども長期にわたって安泰でありつづけることはできない。
国外には敵を持たなくなっても、国内に敵を持つようになる。
外からの敵は寄せつけない頑強そのものの肉体でも
内臓疾患に苦しまされることがあるのと似ている。」
覇者になったローマは、構造改革を迫られた。
それには2つの障害があった。
1.カルタゴ相手の戦争では見事に機能した共和政体
 つまり、元老院主導の少数指導体制、という過去の成功体験。
2.その元老院を構成するエリートたちの固定化。
自己防衛に走るようになるのは、成功体験をもつ組織の宿命なのである。
国家ローマにとっての抜本的な構造改革を行うのはカエサルだが
その彼の敵が
既得権保持しか考えない元老院階級になるのも当然であった。

※プロムナード世界史 浜島書店より
ハンニバル(前246頃~前183頃)
カルタゴの名将ハンニバルは第2回ポエニ戦争で大活躍した。
218年、彼は37頭の象を率いて冬のアルプスを越え、ローマを恐怖のどん底に陥れた。
前202年、カルタゴ郊外のザマの戦いでも80頭の象軍を最前列に置き戦った。
彼は象軍・騎兵・歩兵を巧みに指揮したが、象は戦略的というより心理的な効果があり
突進してくる象にローマの重装歩兵や馬は驚き隊列を乱した。

「権力をどう捨てさせるか」 養老孟司

権力とは、他人や世界を、思いどおりにしようとする気持ちである。
他人や世界が思うように動かなければ
権力が十分ではない、ということになる。
ゆえに権力はあくまで追求されることになる。
そこから、自他ともに、不幸が生まれやすい。
社会的地位も、お金もない貧乏人は、子どもをたくさん作る。
子どもにとって親は絶対だからである。
人間の権力欲が一定に与えられているとすれば
貧乏人の子沢山は当然である。
仏教では権力を「欲」として考えさせ、できれば捨てさせようとする。
欲が無ければ人間は滅びる。そういう人もある。
それはそうだが、それなら幸福など追求すべきでない。
欲には際限がないからである。
動物の脳には、おそらくそうした際限ない欲は与えられていない。
食欲にせよ、性欲にせよ、満たされれば止まる。
人間の権力欲だけが、際限がない。
それは、決して満たされることはない。
(2002.7 西日本新聞より)

 

新聞の記事より(寄稿:江崎玲於奈

(2002.4)
①1947年、トランジスターが誕生。これは世紀の大発明だった。
真空管をいくら研究、改良しても
トランジスターは生まれてこなかった。
(当時、ラジオやテレビには真空管が使われていた。)
つまり、将来は現在の延長線にあるわけではない。
②知性の能力はふたつに別けられる。
コピー能力と創造能力である。
偏差値はコピー能力の表示である。
創造は「コピーしない」と決意したところから始まる。

徳川家康の「顰(しか)み像」 池宮彰一郎

元亀3年(1572)11月
徳川家康は上洛を企画する武田信玄の軍勢に
まんまと三方原大地に誘き出され、惨憺たる敗北を喫した。
麾下(きか)の全軍潰乱する中で、家康は必死に遁走を図り
幾度か絶体絶命の危機に陥ったが、辛うじて主城浜松城に生還するを得た。
その間、元来が小心の家康は、鞍上で大小便を垂れ流す程の恐怖を味わった。
翌朝、信玄はあえて城攻めを避け、北辺の山路を西進し去った。
折柄城内で軍議を催していた家康は、九死に一生を得たことを知る。
並居る武将は安堵し、家康の慰労と賞辞を期待したが、案に相違して
家康は大魚を取り逃した愚痴と家臣の不甲斐なさを責めるに終始した。
肖像画はその時の家康を描いたものと伝えられる。
http://homepage3.nifty.com/hama-vg/sub3.htm肖像画はこちら
怱忙の間に描いたと見えて容貌・様態に粉飾なく、憔悴を伝えて余りある。
家臣は家康の威厳を損なうと絵の破棄を進言したが
家康はおのれの勇気を伝えるものと愛蔵し、死に臨んで遺言に
代々将軍職を継ぐ者、必ず拝観して祖宗の艱難を偲ぶよう命じたという。
小心翼々に終始して、遂に天下を得た家康の人柄を表すに足る逸話である。

 

「会社で人生を無駄にしない85の方法」

Elaine St. James 
週に40時間しか働かない、と決めよ。
ヨーロッパでは週に32時間しか働かない。
そうすることで能率が上がり、あいた時間に新しい発想が得られる。
やるべき仕事が勤務時間内に終わらないとしたら、何かが間違っている。
 
退社時間を決めて、5分前になったら
翌日する事を書き出して、机に貼りつけて帰れ 。
 
「休暇なんか取ったことがない」と自慢するな。
アメリカの一流の会社は社員に長期休暇を奨励している。
働き過ぎでボロボロになった社員の後任を探すより
休暇を与えてリフレッシュさせた方が、手間もかからず安あがり。
そのことに気づかなければ、企業は優秀な人材を失うことになる。

 

「一日は24時間もあるじゃない」 中谷彰宏

「仕事が忙しくて、貧乏ひまなしですよ」と言う人は
  「仕事ができない」ことを自白している。
  「遊びに忙しいから、残業しているヒマはない」と言いたい。
残業している人は、実はヒマ人である。
遊びの年間スケジュールをたてて、自分の時間を最初に確保せよ。
  残りの時間で仕事のスケジュールをつくれ。
1年間暮らせるだけの収入を先に決めて、それ以上は働かない人もいる。
  500万円で1年暮らせるのなら、1000万円は必要ない。
  1500,2000を目指していたら、いつまでたっても自分の時間はゼロ。

池袋ウエストゲートパーク  石田衣良

(プロローグ 一部改変)
おれのPHSの裏側にはプリクラが一枚貼ってある。
おれのチームのメンバー五人が狭いフレームになだれこんで
写っている色のあせたシール。
プリクラの中には、ほっぺたとほっぺたをくっつけて
最高に面白い冗談を今聞いたばかりって顔が並んでいる。
なにがそんなに面白かったのか、おれは覚えていない。
そんなシールをいつまで貼っているんだっていう奴もいる。
そのたびに「夏の思い出」とか「過去の栄光」とか適当に答える。
だけど、本当はなぜなのか、おれにもよくわからないんだ・・

骨音 池袋ウエストゲートパークⅢ  石田衣良

壊れゆくストリートを抜群の切れで駆け抜ける「池袋ウエストゲートパーク」シリーズ第3弾
この世でいちばん速い音がなんだかわかるかい?
夏の終りの遠い稲妻の響きでも
駆け抜ける違法改造車のエキゾーストでも
嵐の空を吹き流される小鳥の歌でもない。
そんなものよりもっともっと速い音だ。
水の中で爆発を聞くような、くぐもっているくせに異常に鮮明でかん高い音。
何の前触れもなく、でたらめなスピードで立ちあがり
聴覚神経を根こそぎ揺さぶって全身を別世界にもっていってしまう音だ。
おれはそいつを池袋のライヴハウスで初めて聞いた。
速度という特性がそのまま結晶化し、フロアを埋めるガキに音より速い弾丸となって突き刺さる。
撃たれたガキはみな口を大きく開け、涎をたらしそうな顔で叫んでいた。
「サイコーッ!」
やつらはみんなバカで間抜けで、市場社会の負け組らしいが、感覚だけはやたら鋭い。
カッコいいものとそうでないものを、カラスがゴミの集積場で餌をよるように嗅ぎ分ける。
その音はちょっと不気味だが、それまでに聞いたことのない断然カッコいい音だった。
誰がどんなふうに作ったのか、その場にいたガキはひとりとして気にしなかっただろう。
だって、あれだけ速けりゃそれで十分じゃん。
だが、そんな異常な速さなど何かを犠牲にしなければ
この世界では決して得られるはずがないものなのだ・・・

「話を聞かない男、地図が読めない女」

(2002.2)
Why men don't listen & women can't read maps
Allan & Barbara Pease
女の大半は地図が読めないから、それに腹を立ててはいけない。
女は誰かに”喋りまくる”ことによってストレスを解消する。
  アドバイスを求めているわけではなく、ただ喋りたいだけなので
  話の腰を折らず上手に聞いてやれば良い。

金持ち父さん 貧乏父さん

ロバート・キヨサキ
(2001.12)
サラリーマンの給料は
税金と住宅・車のローンと家族の食費・養育費に消えていく。
ハムスターが運動具でくるくる同じ所をまわるように
いつまで走り続けても、スピードを上げても
そこから抜け出せず、カゴの中で一生を終えるのと同じ。
高給取りのエリートサラリーマンでも
朝早くから夜遅くまでこき使われ
昇進と言うニンジンを鼻先にぶら下げられて走る馬と同じで、
所詮は会社の奴隷である。
会社でノウハウを学んで、自分でビジネスを起こせ。
リスクを回避するために勉強せよ。
金が入るシステムを構築できれば、早期リタイアできる。

3分間コーチング 高橋敦子

相手が自分で考え、気づき、整理して決断し
 自発的に行動していくように促すのが、理想的なコーチングである。
「私は100%あなたの味方ですよ。」という態度を示す。
相手の話を遮らないで、最後まで聴く。
大きな一塊のパンを一口の大きさにちぎって食べていくように
 あせらず、相手の全体像をとらえていく。
カウンセラーのコーチング術 市毛恵子
部下の状態は自分(上司)に要因がある、というスタンスをとってみる。
①相手の話を最後まで聴く。
②話の途中でアドバイスはしない。(相手がすべてを吐き出してから)
③聴く姿勢が大切。(腕組みや、足組みをしていないか、忙しそうにしていないか)
誰もが自分の基準を正しいと思っている。
butは使わずandで合いの手を入れる。
「why」は使わない。
「why」を使うと、相手の答えは言い訳や陳謝になりやすい。
沈黙が話題を深める。沈黙には沈黙で対向せよ。
話を聴くことの効用
①「自分はこの人に受け止められている」という安心感が生まれる。
②「自分の話には価値がある」と感じる。
③「自分には存在価値がある」と自信を持つ。
④話をする事で自分の中の不透明な部分が整理される。
⑤アイデアがひらめいたり、バラバラだったイメージが統合される。
⑥感情を表現する事で、内面が浄化される(カタルシス効果)

 

落ちこぼれのための英語術 海老沢文子

たとえば
May I use the bathroom?「トイレ貸してください」を覚える時、50回発声せよ。
1.文字を見ながら、10回発声する。(丸暗記に近い)
2.文字を見ずに10回発声する。(音を確かなものにする)
3.トイレに行く場面を想像しながら10回。(イメージを植え付ける)
4.実際にトイレに行きながら10回。(イメージをより具体的に)
5.家族を相手に(一人の場合はぬいぐるみ等)話しかけるように10回。

 

青春18きっぷ パーフェクトガイド2003-4」

18歳に限らず、年齢制限はない。
5枚つづりで11,500円。5人で使っても良い。
特急、急行、JRバスは使用不可
0-24時まで乗り放題。途中下車OK
青春18きっぷ」の使用期間は
 3月 1日-4月10日
 7月20日-9月10日
12月10日-1月20日
「お金をかけずにお金を稼ぐ方法」
ジェイ・エイブラハム
パンは紀元前2600年以前からあったが
サンドウィッチは4300年後に作られた。
アイスクリームは紀元前2000年頃、発明されたが
アイスクリームコーンは3900年後に作られた。
水洗トイレは1775年に発明されたが
トイレットペーパーは82年後に作られた。
このように物事はいったん作り出されると
その存在はあたりまえのものに映る。
しかし、今までなかったものを作り出す新たなひらめきや
発見をつかむことは大変なことである。

ネコのひみつ 川田直美

三毛猫はメスである。まれにオスがいるが生殖能力はない。
牛乳に入っている乳糖はネコの腸の働きを悪くするので、ネコ用のミルクを与えよ
ネコはビタミンCを作る事ができるので、野菜は不要。
ネコの寿命は12-15年。
ネコが顔を洗うのは、ヒゲについたゴミを取り除くため。
「ネコが顔を洗うと雨になる」のは、ヒゲが湿気で、水分を含んで
伸びてムズムズするからではないか、と考えられている。

猫の幸せな生活 加藤由子

猫は単独生活者で、協調性はない。
猫は仲間はずれになっても寂しくない。
猫には「夜の集会」がある。
何のための集会か、くわしいことはわかっていない。
猫を寄せつけないようにするには、正露丸やメンソレでも効果がある。
猫は家出をすることがある。
猫は生活の変化を望まない。
猫は叱られても意味がわからない。叱っても意味がない。