司法薬学という薬学 三輪亮寿先生 より
川崎市のX薬局の A 薬剤師は
調剤の便宜のために小分けするにあたり
セルテクトDSを充填すべきところを誤って
セレネース細粒を入れてしまった。
そのために、B 薬剤師は、セルテクトDSを処方された患者に対し
セレネース細粒を調剤してしまい、小児5名が意識障害や手足の震えで
入院することになった。(後に回復)
X薬局では、薬剤の取り違えという過失の重大さに動転して
薬局全体がパニックに陥ってしまった。
その後、A は職場で孤立感を深め、うつ状態となり自宅で首吊り自殺した。
人間の注意力には限界がある。
薬剤師も人間だから、調剤過誤は起きる。
人間は神ならぬ身である以上、いかに注意しても過ちは犯すものである。
そのことに例外はなく「明日はわが身」とも言える。
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