中国政府 臨床試験でアビガンに治療効果 治療薬として使用へ
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200317/k10012336431000.html?utm_int=all_side_ranking-access_001
中国政府は、
新型コロナウイルスによる患者を対象に行った臨床研究の結果を公表し、
「アビガン」に治療効果が認められ、
明らかな副作用もみられなかったとして、
医療現場で治療薬の1つとして使用を勧めていく方針を明らかにしました。
北京で17日開かれた記者会見で、
科学技術省生物センターの張新民主任は、
国内の2つの医療機関が行った臨床研究の結果、
「アビガン」、一般名「ファビピラビル」に、
新型コロナウイルスによる肺炎などへの治療効果が認められ、
明らかな副作用もみられなかったと述べました。
臨床研究は、武漢と深センの医療機関が、
それぞれ240人と80人の患者を対象に行い、
このうち深センでは「アビガン」を投与しなかった場合は、
ウイルス検査の結果が陽性から陰性になる日数の中央値が11日だったのに対し
投与した患者では4日だったということです。
また、エックス線の画像で肺炎の症状の改善が認められた患者の割合は、
「アビガン」を投与した場合は91%と、
投与しなかった場合の62%より高かったとしています。
張主任は
「安全性が高く、効果も明らかで正式に推薦する」と述べ、
治療薬の1つとして医療現場で使用を勧めていく方針を明らかにしました。
「アビガン」の一般名である「ファビピラビル」をめぐっては、
日本の会社とライセンス契約を結んでいる中国の製薬企業が先月、
中国政府の許可をとって量産が可能な体制をとっています。