尿路結石

夏に増える尿路結石 30〜50代男性ご注意 食習慣見直し再発防止
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO44792430Q2A810C1EL1P01/



石といっても成分はシュウ酸カルシウムやリン酸カルシウム、尿酸などだ。
尿中の物質に、シュウ酸やリン酸などが加わりながら成長する。


尿路結石は日本人の約1割が一生のうちに患うといわれ、30〜50代の男性に多い。
帝京大学医学部の堀江重郎主任教授は
「汗をかく夏場には尿が濃くなり、結石が成長しやすくなる」と指摘する。


堀江教授は「結石が5ミリメートル以下なら
尿路の周りの平滑筋が緩む薬を服用し
結石が排出されるのを待つのが一般的だ」と話す。





結石が5ミリメートルを超える場合は手術で取り除く。
泌尿器科で普及しているのは、体外から結石に焦点を合わせて
衝撃波を当てて砕く「ESWL」という方法だ。
メスを使わず、麻酔・入院も不要。
ただし、衝撃波が結石に当たらず腎臓などの毛細血管を傷付け、出血する恐れもある。


最近増えているのが尿路に内視鏡を入れ、レーザーで結石を砕く方法だ。
非常に細い管を尿道から入れ、先端に取り付けたカメラで結石を観察しながらレーザーを当てる。
衝撃波に比べ、結石を確実に砕ける。砕いた後は専用の器具でかけらを取り出す。


この治療では麻酔や2〜3泊程度の入院が必要で
内視鏡などを挿入する際に尿路が傷付く恐れもゼロではない。
ただ、国際医療福祉大学三田病院の荒川孝・尿路結石破砕治療センター長は
「衝撃波治療を1回受けて結石が半分も砕けないようなら
内視鏡治療に切り替えた方がいい」と話す。
衝撃波で腎機能が低下する危険性が高まるからだ。





肉ばかりの偏った食事を避けるほか
ホウレンソウやタケノコなど、シュウ酸が多い食べ物の取り過ぎはやめよう。
水分を補給するのはおすすめだが、紅茶やコーヒーにもシュウ酸が含まれるため
なるべく低脂肪のミルクを組み合わせて飲むようにする。
こうすれば、腸内でシュウ酸とカルシウムが結合し大便として排出される。