肝臓病 徹底解説「ウイルス性肝炎の治療」
http://www.nhk.or.jp/kenko/kenkotoday/archives/2016/05/0511.html
B型肝炎の治療
B型肝炎の治療には、
抗ウイルス薬の内服とインターフェロン治療がありますが、
現在は抗ウイルス薬が第一選択です。
B型肝炎ウイルスは抗ウイルス薬でも死滅させることはできません。
抗ウイルス薬はウイルスを体内に抑え込んでおとなしくさせるのが目的です。
そのため、内服は長期間(数年から10年以上)行う必要があります。
のみ忘れたり自己判断で中断したりすると、
ウイルスがすぐに活動しはじめるため、薬の服用はしっかり継続することが大切です。
◆エンテカビル:バラクルード
C型肝炎の治療
新しい抗ウイルス薬の登場により、
適切に治療ができればC型肝炎患者の95%以上は完治できるようになりました。
しかし、複数登場した新しい抗ウイルス薬は極めて慎重に選ばなければなりません。
C型肝炎ウイルスの遺伝子型は、1a,1b,2a,2bの4つのタイプがあり、
それぞれのタイプに応じた抗ウイルス薬を使用しなければ効果がないからです。
精密な遺伝子検査を行わず、
自分の感染している遺伝子型のウイルスに効かない抗ウイルス薬を服用すると、
薬剤耐性が出現し、他の薬も効かなくなってしまうという問題が生じます。
いま実際にそうした問題が起きています。
◆日本人C型肝炎患者の約7割は1b型
◆ダクルインザ:日本人の2割は耐性ウイルスをもっていることが判明。
耐性ウイルスをもっている患者が使用すればさらに耐性の強いウイルスに変異する。