気になる子どもの発達障害「症状に合った治療」
http://www.nhk.or.jp/kenko/kenkotoday/archives/2013/07/0717.html
http://www.nhk.or.jp/kenko/kenkotoday/archives/2013/07/0715.html
◆発達障害の薬物療法
薬物療法は、
「興奮しやすい」「抑うつ気分がある」など気持ちに問題がある場合、
「落ち着きがない」「自分や他人を傷つける」など行動の症状がある場合、
「不眠」「頭痛」「感覚過敏」など体の症状がある場合に、
それらを軽減することを目的に行われます。
現在、日本で使われている薬は、
メチルフェニデート徐放剤(リタリン)とアトモキセチン(ストラテラ)の2種類です。
これらは脳の中で情報を伝える神経伝達物質が、
より適切に作用するように調整する働きをし、
「集中力が増す」「多動や衝動性を抑える」といった作用があります。
副作用としては「食欲不振」「不眠」「体重減少」がありますが、
重篤な副作用は報告されていません。
効果が認められればしばらく服用を続けます。
ただし、多くの場合、子どもの成長に伴い薬は不要になります。
◆発達障害とは
発達障害がある子どもには、
"周囲になじめない"
"じっと座っていることができない"
"読み書きが苦手"などの特徴的な行動が見られます。
発達障害は実行機能
「自分の感情をコントロールする」
「物事に集中する」
「自分の行動を省みる」などの働きや、
他人の表情や視線から意図を理解する社会認知機能、
文字を読んだり話したりする言語機能などがうまく働かず、
状況にうまく対応することができません。
親の育て方などが原因ではなく、
発症には遺伝的素因が関係していることがわかっています。
◆発達障害のタイプ
広汎性発達障害(自閉症スペクトラム)は、
自閉症・高機能自閉症・アスペルガー症候群などに分けられ、
いずれも社会性の障害があり、
他人の意図を十分に理解することができないのが特徴です。
特定のものへのこだわりも見られ、
種類によっては言葉の遅れや知的障害を伴います。
注意欠陥多動性障害(ADHD)の特徴は、
注意力不足と落ち着きのなさや衝動的な行動です。
「片づけができない」
「集中できない」
「授業中に立ち歩く」
などの行動のために、学校などでの社会生活に困難が生じたりします。
学習障害(LD)は、
知的障害や社会性の障害はありませんが、
文字の読み書きや計算が極端に苦手です。
そのため"努力が足りない"などと誤解されることが少なくありません。