漢方薬 + 西洋薬

高齢者への漢方薬投与方法と薬物動態の特徴
加藤士郎先生 筑波大学附属病院臨床教授
http://www.tsumura.co.jp/password/magazine/185/team.htm



◆副作用と相互作用の注意
漢方薬を投与する時にも、特に慢性的に投与する際には
併用の西洋薬との組み合わせを考慮することが重要になる。


具体的には
麻黄剤とキサンチン製剤やエフェドリン製剤の併用
附子剤と強心剤の併用
甘草が多い漢方薬と利尿剤との併用
大黄剤と下剤の併用など
薬剤効果が強い漢方薬と西洋薬との組み合わせとなる時には
相乗効果には十分注意することが重要となる。
但し漢方薬全体から考えると、頻度的にはあまり多くはない。


◆投与量の注意
漢方薬の投与量も、50kg以下のヒトでは
通常成人に1日7.5gを投与する必要性のあるものは5gで十分である。
同様に通常成人に1日9gを投与する必要性のある時には6g
1日10.5gを投与する必要性のある時には7gで十分である。


◆投与時間帯の考慮
また夜間の頻尿や朝方の腰痛や下半身の冷えに悩まされて入るようなヒトに
八味地黄丸を投与する時には、夜寝る前に1包2.5gを投与することで
十分に症状が改善されることもある。
この様な臨床症状が出現する時間帯を考慮した投与方法も重要となる。