休肝日

誤解だらけの「休肝日」 どれだけ飲んだら飲み過ぎか?
http://www.nikkei.com/life/health/article/g=96958A96889DE6E2E4E7E5E2EAE2E0E3E2E6E0E2E3E09F88E6E2E2E3;p=9694E3E1E2EBE0E2E3E3E6E0E0EA


大切なのはアルコールの摂取総量

「晩酌でビールを1本程度なら、まず心配ない」
慶応義塾大学の加藤真三教授は言い切る。
専門家はみな「肝臓を休ませることがよいという科学的な根拠は薄い」と口をそろえる。
「飲み過ぎの人に注意を促すために、休肝日が生まれたのでは」と加藤教授はみる。


さまざまな調査から、毎日2合
1週間通して14合以内なら悪影響はほとんどないといえる。
だが、毎日3合、1週間で計15合を超えると飲み過ぎだ。


休肝日の設定は総量をコントロールする現実的な手段」。
東海大学医学部付属東京病院の西崎泰弘副院長はこう指摘する。


週に2日続けての有効性が1つある。
48時間あれば、アルコール依存症特有の禁断症状の有無がわかることだ。

「無茶のみ」はやめよう

大事なのは1週間の総量だ。
とはいえ、1回に5〜6合を飲む“無茶飲み”もよくない。
危ないのは、急性アルコール中毒だけではない。
肝臓の許容量を超えれば、血中のアルコール濃度が高くなる。
無茶飲みの回数が多い人ほど、脳卒中になるリスクが高まるという統計がある。
総量だけでなく、1日当たりの「適量」を守ることも大切だ。


適量の酒は体によい。
赤ワインだけでなく、アルコール自体に血液中の善玉コレステロールを増やして
動脈硬化が進むのを防ぐ効果がある。その目安はどのくらいか。


男性の場合、日本酒1合、またはビール中瓶1本程度が“適量”だ。
国内外の大規模な調査から、男性なら「1日1合」、女性なら「同2分の1合以下」で
狭心症心筋梗塞脳梗塞による死亡率が3〜4割減ることがわかっている。
別の調査でも「1日に1合未満」の酒を飲む人は
がんを含む全死亡率が最低で、飲まない人よりも低かった。