笹嶋勝「クスリの鉄則」
鎮痛剤(その1)
代表的なNSAIDsの特徴と注意点
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/column/tessoku/201111/522651.html
■ サリチル酸系
アスピリン
これからインフルエンザシーズンを迎えますが
川崎病でアスピリンを継続使用している場合などは注意が必要です。
妊婦については、 「出産予定日12週以内の妊婦」への投与が禁忌となっています。
■ フェナム酸系
ポンタール
抗炎症作用は弱いですが、鎮痛・解熱作用は比較的強力です。
妊婦に関しては、妊娠末期のみ禁忌となっています。
副作用としては、溶血性貧血に注意が必要です。
■ フェニル酢酸系
ボルタレン
【禁忌】「インフルエンザの臨床経過中の脳炎・脳症の患者に対する投与は禁忌」
【小児等への投与】「ウイルス性疾患(水痘、インフルエンザ等)の患者に
投与しないことを原則とするが、投与する場合には慎重に投与」
こちらも、成人であってもインフルエンザ患者は禁忌と考えてしまう人を見かけますが
成人で禁忌なのは、インフルエンザ罹患中で脳炎・脳症がある場合のみです。
■ インドール酢酸系
インドメタシン(インフリーなど)
インドメタシンに関しては、食事を摂取しないで服用すると吸収がほぼゼロになります。
鎮痛作用以外の作用も多く持つ薬剤です。
よく見かけるのは、尿蛋白減少作用を期待した処方です。
ネフローゼ症候群や慢性糸球体腎炎における蛋白尿を減少させるために用います。
本来、腎障害を起こす薬剤ですが、腎臓内科でしばしば処方されます。
クリノリル
腎障害を起こしにくい薬剤と言われています。
プロドラッグなのですが、腎臓の組織で非活性のスリンダクに戻る性質があるため
腎障害を起こしにくいとされています。