アバスチン、化学療法との併用で死亡リスク増加 米研究
http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2784217/6764763
【2月2日 AFP】
アバスチン(Avastin、一般名ベバシズマブ)と化学療法を併用すると
死亡リスクが増えるとする論文が、1日のJAMAに発表された。
アバスチンは血管の新生を阻害することにより、がんの進行を抑える。
ただし研究では下肢および肺の血栓リスクを33%増加させることが示されており
FDAは前年12月、「アバスチンは安全ではなく乳がんへの効果もない」との見解を示している。
ニューヨークのストーニーブルック大学病院の研究チームは
アバスチンと致死的有害事象(致命的出血など)の関連について
過去に行われた無作為化対照試験における一見矛盾した結果を再検討。
さらに、合計で1万217人の進行性固形腫瘍患者が参加した16の臨床試験の結果をメタ分析した。
その結果、アバスチンがかかわった致死的有害事象は全体の2.5%あった。
アバスチンのリスクは、治療方法や併用される薬剤によって異なる。致死的有害事象のリスクは
タキサンまたはプラチナ製剤を投与されている患者では3.5倍に跳ね上がった。
しかし、それ以外の薬剤には影響されなかった。腫瘍のタイプや投与量も無関係だった。
論文は、「治療に関連した死亡の絶対リスクは低いと見られるため、アバスチンの使用
については生存率を上げるという側面から考慮されるべきだ」と述べている。