妊婦への鉄・葉酸補充

妊婦への鉄・葉酸補充で小児の知能と運動能力が向上
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/jama/201101/518136.html





食事からの鉄摂取が少ないネパールで
妊婦に妊娠初期から出産3カ月後まで鉄・葉酸サプリメントを投与したところ
生まれた子供が学齢期になった時点の知能や運動能力は
偽薬群を投与された妊婦の子供に比べて有意に高かった―。
米Johns Hopkins Bloomberg公衆衛生大学院のChristian氏らがJAMAに報告した。


研究者たちは、妊婦に対する微量栄養素の補充が
出生児の知能と運動能力に及ぼす影響を調べるために
1999〜2001年にネパールの農村部で行われた研究に参加した妊婦の子供たちを追跡した。

この二重盲検の無作為化試験は、妊婦に微量栄養素または偽薬を投与したもので
今回分析対象となったのは、以下の4群のいずれかに割り付けられ
妊娠初期から出産3カ月後まで投与されていた妊婦の子供たちだ:
(1)鉄(60mg)と葉酸(400μg)
(2)鉄と葉酸亜鉛(30mg)
(3)マルチ微量栄養素
  (鉄、葉酸亜鉛に加えてビタミンD、E、B1、B2、B6、B12、C、K、ナイアシン、銅、Mg)
(4)偽薬。ビタミンAは、どのグループの妊婦にも投与された。


主要アウトカム評価指標は、知能、実行機能、運動能力とした。
それぞれのテストのスコアを偽薬群と比較したところ、鉄・葉酸補充群の優越性が示された。


Prenatal Micronutrient Supplementation and Intellectual and Motor Function
in Early School-aged Children in Nepal
http://jama.ama-assn.org/content/304/24/2716.abstract