オンダンセトロン 胎児への悪影響認められず

制吐薬の“つわり治療薬”としての安全性にお墨付き?
胎児への悪影響認められず,デンマーク研究
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1302/1302073.html



シスプラチンなどの投与に伴う悪心,嘔吐のみが適応とされているオンダンセトロン。
この制吐薬は欧米では妊婦のつわりの治療薬としても使用されているが
胎児への安全性を示すデータ量が必ずしも十分ではないとされてきた。


そこで,コペンハーゲンStatens Serum Institute(SSI)疫学研究部の
Björn Pasternak氏らは,妊娠中における同薬の使用が胎児に悪影響を及ぼすリスクを
2004年1月〜11年3月に出産したデンマークの妊婦60万8,385例で検討。
「妊婦のオンダンセトロン服用は胎児の安全性を脅かすものではない」と
N Eng J Med(2013; 368: 814-823)で報告した。


◆わが国ではピリドキシンが推奨レベルC
日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会の
産婦人科診療ガイドライン−産科編2011」では
つわりの重症型である妊娠悪阻の治療として
「少量頻回の食事摂取と水分補給を促す」
「脱水に対して十分な輸液を行う」
「輸液には塩酸チアミンビタミンB1)を添加してWernicke脳症を予防する」
の3項目を推奨レベルA
ピリドキシン(ビタミンB6)投与を考慮する」
「深部静脈血栓の発症に注意する」
の2項目を推奨レベルCとしている。


ピリドキシン以外で,わが国では妊娠悪阻に対して
ヒスタミン薬のジメンヒドリナート
ドパミン拮抗薬のメトクロプラミドなどが使用されているようだ
(いずれの薬剤も妊娠悪阻への適応はない)。
しかし,前者は服用後の眠気の増強が報告されており
後者はランダム化比較試験(RCT)で有効性が確認されていないなど
有効性および安全性(妊婦・胎児)の両面から
妊娠悪阻治療の切り札となる治療薬は登場していない。


また同ガイドラインによると,予防法としては
前回妊娠時悪阻既往女性に対する今回受精前からの妊婦用マルチビタミン
(ビタミンA,B1,B2,B6,B12,C,D,E,葉酸,ミネラルなどを含有)
摂取推奨が掲げられている。