残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法



経済格差の議論では
「貧しい家庭の子どもは高い学歴を得る機会が与えられないから非正規社員になるしかない」
と生育環境が問題にされる。


論理的には、「知能の低い親からは知能の低い子どもが生まれる確率が高い
という理由から経済格差を説明することもできるはずだ。


政治家が国会で、行動遺伝学の統計を示しながら
バカな親からはバカな子どもが生まれる可能性が高く、彼らの多くはニートやフリーターになる
と発言したら大騒動になるだろう。


やればできる。と、勝間和代は主張する。
だが行動遺伝学は、次のようにいう。
やってもできない。


もうちょっと正確に言うと、適正に欠けた能力は学習や訓練では向上しない
「やればできる」ことはあるかもしれないけれど
「やってもできない」ことのほうがずっと多い

こちらが正しければ、努力に意味はない


やってもできないのに努力することは
たんなる時間の無駄ではなく、ほとんどの場合は有害だ。
「やってもできない」という事実を認め
そのうえでどのように生きていくのかの「成功哲学」をつくっていくべきだ。


オスがメスの性的関係に嫉妬するのは
血のつながらない子供を育てるという遺伝上の"被害"を防ぐためだ。
それに対してメスは、オスとほかのメスとの精神的な関係に嫉妬する。
オスがほかのメスと性交しても
継子を育てさせるのでないかぎり、メスに遺伝上の不利益はないが
メスの最適戦略は、自分と子どもたちを養う保証を男から獲得することにある。


金銭的に成功したからといって幸福になれるとは限らない。
ヒトの遺伝子は、金銭の他募によって幸福感が決まるようにプログラムされているわけではない。

ひとが幸福を感じるのは、愛情空間や友情空間でみんなから認知されたときだ。


地球の生態系は想像を絶するほど多様で、標高5000メートルの高地にも
深さ6000メートルを超える深海にも生き物は暮らしている。
生物は自分に適したニッチ(生態的地位)を見つけることで、過酷な進化を生き延びてきた。
70億のひとびとが織りなすグローバル市場も、地球環境に匹敵する複雑な生態系だ。
伽藍を捨ててバザールに向かえば、そこにはきっと、君にふさわしいニッチがあるに違いない。