人類の知能は低下している?

人類の知能は低下している? 欧米人のIQが100年で後退
スウェーデン研究
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1306/1306038.html



スウェーデンウメオ大学心理学科のMichael A. Woodley氏らが,
Intelligence(2013年5月7日オンライン版)に発表した論文によると,
この100年間で欧米人のIQ(知能指数)は,確実に低下しているのだという。


ビクトリア朝が絶頂期か
今から100年前の欧州といえば,既に勢いづいていた産業革命によって,
20世紀の大衆社会がまさに生み出されようとしていた時代であり,
多くの発明・発見が人々の生活に劇的な変化をもたらそうとしていた。
大英帝国が最盛期を迎えたビクトリア朝の時代だ。
科学的発見や技術革新の数,
天才と呼ばれる科学者の数などの対人口比も際立っていた。


◆100年でIQが14ポイント低下
Woodley氏らが用いたのが反応時間と呼ばれる指標だ。
これは,感覚刺激(主に視覚刺激)に対する反応時間であり,
進化論で有名なチャールズ・ダーウィンのいとこに当たる英国の人類学者,
フランシス・ゴルトンによって1883年に知能との相関が提唱されて以降,
環境の影響から独立した,純粋に生物的,遺伝的IQの指標として広く用いられている。
Woodley氏らは,1884年から2004年の間に欧米で行われた14件の,
反応時間を測定した研究を基に,ここ100年間の欧米人のIQの変化を導き出した。
その結果,1889年に平均194msecだった反応時間が
2004年では平均275msecにまで長くなっていることが分かった。
これはIQに換算すると,10年で1.23ポイント,100年で14ポイントもの低下だという。


◆原因は「知能高い女性が出産しなくなったため」?
では,この純粋に遺伝的要因によって
もたらされたと考えられる知能低下の原因はなんだったのだろう。
Woodley氏は,これまでの研究によって指摘されていた,
現代女性のIQと出産率の逆相関関係に着目し,現代では,
以前ほど知能の高い女性が子供を生まなくなったからではないかとしている。