ジギタリス

笹嶋勝「クスリの鉄則」

ジギタリス 「吐き気」「物の見え方の異常」はすぐに医師に連絡を!

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/column/tessoku/201003/514219.html


2002年に、佐賀県で起こった事故


A病院からB病院に受診先を変えた84歳の女性。
A病院の医師が、それまでジゴキシンの処方量が0.5錠
(当時0.25mg錠しか市販されていなかったため、0.125mg/日)
だったことを伝えるファックスを、B病院の医師に送りました。


B病院の医師は、このファックスを読み誤って、0.5mg/日を処方しました。
数日後、患者は吐き気を訴えて入院しましたが、ジギタリスの投与は継続されました。
そして、血中ジギタリス濃度は極めて高濃度となり、患者は死に至りました。


84歳に0.5mg/日のジゴキシンが処方されていることに
薬剤師が疑問を感じ、医師に確認をしていたら、過量服用になることはなかったかもしれません。


また、ジギタリス中毒の初期症状として、吐き気や、物の見え方がおかしく感じる
といった症状が出ることを知っていたら……。
薬剤師が、中毒の可能性に気付いて、救命することができたかもしれません。

ジギタリス製剤による副作用は、時として致命的です。