骨粗しょう症

骨を強くしよう「骨粗しょう症とは?」

http://www.nhk.or.jp/kenko/kenkotoday/archives/2015/12/1207.html



患者数は、男性に比べて女性が3倍ほど多くなっています。
高齢者に多い病気ですが、女性では50歳代でも20人に1人が骨粗しょう症です。

 
骨を建物に例えると、カルシウムがコンクリートに相当します。
この密度を示すのが骨密度です。
一方、建物を丈夫にするための鉄筋に相当するのがコラーゲンで、
これがしっかりしているかどうかを示すのが骨質です。
骨の強さは、骨密度で70%が決まり、骨質で30%が決まります。

骨粗しょう症はなぜ起こる?

骨粗しょう症が加齢によって増えるのは、
年をとると腸でのカルシウムの吸収が悪くなり、
体に入る量が少なくなってしまうことなどが原因です。
また、女性では閉経を機に女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が急に減少します。


若いうちに過度のダイエットをすると、
カルシウムなどの栄養素が不足しやすく、骨が弱くなります。
特に、骨が成長する10代で過度のダイエットを行うことには大きな問題があります。
骨量が最大になる20代に、最大骨量が低いと、
閉経後、早い時期に骨粗しょう症になりやすいことがわかっています。


そのほか、運動不足、やせすぎ、喫煙、過度の飲酒などの生活習慣も影響します。
また、糖尿病や慢性腎臓病などの生活習慣病があると、
骨粗しょう症になりやすいことがわかっています。

運動の効果と転倒予防の運動

http://www.nhk.or.jp/kenko/kenkotoday/archives/2015/12/1209.html



 
骨には、古い骨を壊す破骨細胞や、
新しい骨を作る骨芽細胞のほかに、骨を形づくる骨細胞があります。
骨の細胞の90%を占めていて、細胞外液という液体で包まれています。
骨に垂直方向の力が加わると、この細胞外液に流れが起こり、
すると骨細胞が指令を出して、骨芽細胞が活発に骨を作り始めます。
その結果、骨密度が高まり、骨が強くなっていきます。
そのため、骨を強化するには、「地面を強く踏み締める」運動が効果的です。
陸上競技やバレーボールのように
太ももの骨や背骨に垂直方向の衝撃が加わる運動には高い効果があります。
また、ウォーキングや階段の上り下り、スクワットにも骨を強くする効果があります。

必要な栄養素

http://www.nhk.or.jp/kenko/kenkotoday/archives/2015/12/1210.html



カルシウムを多く含む食品には、
「乳製品、大豆製品、緑黄色野菜、海藻、魚、ごま」などがあります。
骨粗しょう症の人の推奨摂取量は、1日700〜800㎎(牛乳600〜700mL相当)です。
骨粗しょう症ではない人の推奨量は662㎎です。
ビタミンDは「魚、きのこ、卵」などに多く含まれています。
ビタミンKは骨をつくる働きを促し、
「納豆、油揚げ、緑黄色野菜」などに多く含まれます。
骨粗しょう症の人の推奨量は1日250〜300μg(納豆1パック相当)です。
たんぱく質はコラーゲンの材料になるもので、
「肉、魚、乳製品、大豆製品」などに多く含まれます。


カルシウムやビタミンD、ビタミンKを効率よくとるには、
「魚の水煮缶、しらす干し、乳製品、ごま、きのこ、大豆製品、緑黄色野菜」といった、
一手間かけるだけで使える食材を積極的に料理に取り入れましょう。
「めざし、ししゃも、しらす干し、桜えび」などのように
骨や殻ごと食べられる魚介類は、カルシウムとビタミンDをたっぷりとることができます。「生のきのこ」は、20〜30分程度日光に当てておくと、
ビタミンDの含有量が増え、うまみもアップします。


カルシウムやビタミンDが多く含まれるさば缶は、
長期間の保存も可能で使いやすい食材です。