骨粗しょう症

こうして骨を守る 骨粗しょう症の予防と治療「忍び寄る骨粗しょう症
http://www.nhk.or.jp/kenko/kenkotoday/archives/2017/03/0306.html

骨質




健康な骨を建物の構造にたとえると、
コンクリートに相当するのが「カルシウム」などのミネラル類で、
鉄筋に相当するのが「コラーゲン」などです。
コラーゲンなどの強さを示すのが、骨質です。
建物を丈夫にするには、コンクリートがしっかりしていることも大切ですが、
鉄筋がしっかりしている必要もあります。
つまり、丈夫な骨を作るためには、カルシウムだけでなく、
コラーゲン同士がきちんとつながって、しっかりしていることが大切なのです。
骨の強さは、骨密度で70%が決まり、骨質で30%が決まります。

骨粗しょう症になりやすい人




高齢者 
加齢により、腸でのカルシウムの吸収が悪くなります。
そのため食事で若いころと同じ量のカルシウムをとっていても、
体に入る量は少なくなってしまいます。
閉経後の女性 女性ホルモンは、骨密度を保つのに役立っています。
特に、女性は閉経を機に女性ホルモンの分泌量が急に減少します。
そのため、女性は閉経後に骨粗しょう症になり、
骨密度が低下して骨折を起こしやすくなるのです。


数回以上に渡るダイエットをした人 
カルシウムなどを含めた栄養素が不足しやすく、骨が弱くなります。
特に骨が成長する10歳代での過度のダイエットには大きな問題があります。
骨量は20歳代でも最も多くなるのですが、
この時期に骨量が十分な量に達していないと、
閉経後早い時期に骨粗しょう症を起こしやすいことがわかっています。
運動不足 運動で体に適度な負荷をかけると、骨芽細胞を活性化させて、
新しい骨を作る働きを促しますが、運動不足だと丈夫な骨が作られなくなります。


喫煙者 
エストロゲンの分泌を低下させ骨量が減ります。
過度の飲酒 過度の飲酒は骨芽細胞の働きを邪魔して、骨を作る働きを低下させます。


糖尿病や慢性腎臓病などの生活習慣病がある人
インスリンには骨芽細胞を増やす作用がありますが、
糖尿病では、インスリンがうまく働いてくれないために、
骨を作る細胞である骨芽細胞が不足してしまいます。
また、慢性腎臓病があると、
カルシウム不足を補うために骨からカルシウムが溶け出し、
骨量が減少してしまいます。

骨折が起こりやすい部位




骨折が起こりやすい部位は、多い順から、
背骨、太ももの付け根、手首、腕の付け根です。