麦門冬

麦門冬とは
http://www.kampo-s.jp/magazine2/208/shoyaku.htm



ジャノヒゲは中国,朝鮮半島,日本の北海道〜九州に分布.
山地の樹陰などに自生,または庭園などで栽植される常緑の多年生草本である.


地下に長いストロンを出して繁殖し,
葉は叢生して長さ10〜30cm,花期は7〜8月頃.
秋には径約7mmの青色の実を結ぶが,これは実は果実ではなく種子である.

強い植物で,栽培はしやすく,増殖は株分けで行う.
短い根茎から多数の長いひげ根を生じ,
根の所々には紡錘状に肥厚した膨大部があるが,
この紡錘根をとって乾燥したものが生薬となる.


麦門冬はかつて大阪・長野・群馬・鳥取など日本の各地でも栽培されていた.
現在は,中国浙江省四川省を中心に広く栽培され,
産地の名前が付された杭麦冬・浙麦冬・川麦冬などが流通している.
麦門冬は鎮咳・去痰の作用を持ち,
麦門冬湯を始めとする多くの鎮咳処方に配合されている.


基原
ジャノヒゲの根の膨大部である.


代表処方
温経湯,滋陰降火湯,滋陰至宝湯,炙甘草湯,辛夷清肺湯,
清暑益気湯,清心蓮子飲,清肺湯,竹筎温胆湯,釣藤散,麦門冬湯