【経済Q&A】
日米が抱える「財政の崖」 共通項は政治の停滞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/economic_confe/list/CK2012110602000168.html
Q 財政の崖って何?
A 米国で来年の年明けに起こりうる、予算と税制の弊害のことだ。
要因は主に二つある。
まずは税制。
ブッシュ前大統領の時から続く個人所得税の減税や
勤労者向けの社会保障税の減税が、今年末に切れる約束になっている。
もう一つが財政。
米は国の借金の上限が法律で決められているが、現状では上限を超える勢いだ。
このため、来年から予算歳出を強制的に削減しなければならない。
こうして、税制の重しが国民生活に影響し、崖を転がり落ちるように
財政が緊縮することと相まって、来年はマイナス成長に陥る可能性がある。
Q なぜ世界の話題になっているの。
A 米国は一時の勢いこそないものの、今も世界第一位のGDPを誇る。
米国が風邪をひけば世界経済に伝染する状況は今も昔も同じだ。
今回のG20でも、各国が米に改善を呼び掛ける上
国際通貨基金(IMF)も「世界経済のリスク」と指摘するが
米与野党の路線対立も根深い。