製薬大手、武田など3社が減収減益 4〜9月
日経ニュース
製薬大手5社の2011年4〜9月期決算が出そろった。
武田薬品工業やエーザイ、第一三共の3社は、特許切れなどにより
主力製品の落ち込みが響いて減収減益となった。
大塚HDは、円高で売上高は1%増にとどまったが、経常利益は16%増えた。
「エビリファイ」は米国を中心に堅調。販売提携するBMSとの契約見直しで
利益率が高まったことが効いた。
アステラスでは前期までに免疫抑制剤「プログラフ」などの特許切れの影響が一巡。
さらに高血圧症治療剤「ミカルディス」や消炎鎮痛剤「セレコックス」などの伸びが
収益を押し上げた。
12年3月期通期は、武田と第一三共が最終減益を見込む。
武田は買収したスイスの製薬大手ナイコメッドを下期から連結するため増収となるが
経営統合に伴う在庫の時価評価やのれん代など無形資産の償却費用が増加。
統合の際に発生するリストラ費用は現時点の予想には織り込んでおらず
減益幅が拡大する可能性もある。
第一三共は現在、インドの子会社ランバクシーの品質管理の不備問題などを巡って
FDAと協議中。和解が成立すれば、和解金を特別損失に計上する可能性が高い。