サルコイドーシス

サルコイドーシスとの診断 どんな病気?
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=47734


Question

先日妻(64歳)が、検診の一環で胸部ヘリカルCT検査を受け
「サルコイドーシス」の疑いがあると診断されました。
どのような病気なのでしょうか。
今後どのように、病気と向き合っていったらよいか、教えてください。(70歳男性)

Answer

肺、目、神経、心臓などの肉芽腫ができる


サルコイドーシスとは、肉芽腫という小結節ができる病気です。
主に侵される臓器は、肺門リンパ節、縦隔リンパ節
肺野、表在リンパ節、眼、皮膚、神経、筋肉、心臓など
ほぼ全身にできる可能性のある病気です。


奥様の場合は、CTで発見されたということなので
肺門や縦隔(胸郭の中)のリンパ節が腫大していたのでしょう。
リンパ節が腫大しているだけでは、ほぼ何も症状はありません。
これがサルコイドーシスなのかそうでないのかを確定するのは、かなり難しい場合があります。


すなわち、大きなリンパ節であれば検査をしやすいですが
小さなリンパ節で無症状であれば
「サルコイドーシスの可能性はありますが、検査は難しいので
経過を観察するだけにしましょう」といわざるをえないのです。


もっとも、手術によってリンパ節を生検してそれを顕微鏡でみて
中に「類上皮細胞肉芽腫」をみいだせれば、サルコイドーシスの確定診断になりますが
まったく症状もなくリンパ節も小さいのに手術をすることはあまりありません。


病気が縦隔や肺門のリンパ節だけでなく、肺野に広がってくると
さらに広がる可能性を考えて経過観察をさらに慎重にする必要がでてきますし
陰影が増加すると、せきや息切れなどの症状が出てくることがあります。


さらに侵される臓器によっては
目の場合はぶどう膜炎、皮膚の場合は様々な皮膚病変が出ます。
神経は顔面神経麻痺や様々な神経障害、筋肉は筋肉腫瘤
心臓は不整脈心不全といったように、実に様々な症状を呈する病気です。


まず、初めにCTを撮ってもらった病院に話をよくきいて
状況によっては、さらに血液検査、ガリウムシンチグラム
さらには気管支鏡などの検査を考えてもらうことが必要になります。


山口哲生先生 JR東京総合病院 副院長(呼吸器内科)
(2011年9月27日 読売新聞)


サルコイドーシスという病気を理解していただくために
http://www.ne.jp/asahi/h/sato/510.HTM