慢性白血病

慢性白血病、兆候気付いて 食欲不振/リンパ節の腫れ/発疹…
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO59066890Z20C13A8EL1P01/



◆「急性」に変化も
慢性リンパ性白血病患者は年間数百人と米欧に比べて少なく、
発症率は10万人あたり約0.5人。
60代半ば〜70代半ばを中心に高齢の患者が多く、
高齢化社会が進むとともにさらに増える可能性がある。
病気の進行はゆっくりで、診断がついてもしばらくは薬なしで経過観察するケースも多い。


白血病になると血小板が減る。
1マイクロリットルあたり14万を下回ったら要注意。
5万より減ると歯茎などから出血がみられるようになる。
ヘモグロビンも減り、貧血症状が出てくる。
脈が速まり、疲れやすいなどの症状も現れる。


白血球が異常をきたすので感染症にかかりやすくなる。
病気が進むと首やわきの下、足の付け根などのリンパ節が腫れる。
食欲不振や発熱、発疹などの症状も知られる。
帯状疱疹だと思ったら白血病だった例もあるという。





慢性骨髄性白血病は、原因となる遺伝子が作り出すたんぱく質を狙い撃ちする
分子標的薬「イマチニブ」が2001年に承認され、劇的に治療成績が上がった。
がん研有明病院の畠部長によると、
1970年代終わり頃の10年生存率は数パーセントだったが、いまでは約80%だ。


イマチニブが効きにくい患者には、
第2世代の「ダサチニブ」と「ニロチニブ」が登場。
これらのいずれにも耐性ができて効き目がなくなる患者に対しても
第3世代の「ポナチニブ」が開発され、12年にFDA、今年はEU当局の承認を得た。
日本でも臨床試験が進行中だ。


◆新薬、相次ぎ承認
今年に入り、異常増殖したBリンパ球表面の「CD20」たんぱく質とくっついて
攻撃する新しい抗体医薬「オファツムマブ」が承認された。
CD20を持つ、再発または、治療が難しいタイプの患者向け。
副作用が少ない分子標的薬の一種で、09年に米国、10年には欧州で承認済みだ。