間質性肺炎

息切れにご注意!間質性肺炎
http://www.nhk.or.jp/kenko/kenkotoday/archives/2010/09/0901.html

間質性肺炎とは?




間質性肺炎」は、細菌などの感染がないにもかかわらず
何らかの原因で、肺の中の「間質」という部分に、慢性的に炎症が起こる病気です。
間質は、気管支の先端にある肺胞と肺胞の間にある組織のことで
炎症により、硬く、厚くなっていきます。
そのため、間質性肺炎では、肺全体が硬くなり
広がりにくくなって、息を十分に吸い込めなくなるのです。
60歳以上の高齢の男性で、喫煙している人に多く発症し
3〜4年かけてゆっくりと進行する病気です。

症状・兆候 COPDとの違い




主な自覚症状は、「息切れ」と「空咳」です。
息切れは間質性肺炎の最も目立つ症状で
進行してくると、日常の布団の上げ下ろしなどの動作でも息切れするようになります。
また、医師が診察するとわかる兆候には「捻髪音」や「ばち状指」などがあります。
捻髪(ねんぱつ)音は、聴診器で背中の下のほうを聴診したときに聞かれる
髪の毛の束をつかんでねじったときのような音です。
この捻髪音は「COPD」では聞かれないため、受診するとまずこの音で判別されます。
COPDも、高齢の喫煙している男性に多く、息切れなどの症状が似ていますが
COPD間質性肺炎では治療法が異なるので、正しい診断を受けることが重要です。

間質性肺炎の治療




間質性肺炎の原因は多様です。
たとえば何らかの治療に使った薬、関節リウマチなどの膠原病放射線などが原因で
起こることがあり、原因が明らかな場合は、それに対処します。
一方、原因が明らかでない場合も多く、それらを総称して「特発性間質性肺炎」といいます。
特発性間質性肺炎のなかで最も多いのが「特発性肺線維症」と呼ばれるもので
特発性間質性肺炎全体の70〜80%を占めます。
これに対しては、抗線維化薬として
2008年末に使えるようになった「ピルフェニドン」という薬を使って進行を抑えます。
また、特発性間質性肺炎のなかで、特発性肺線維症に次いで多い
「非特異性間質性肺炎(NSIP)」には、ステロイド薬の効果が高いことがわかっています。


日常生活では
症状が急激に悪化する「急性増悪」を起こさないように注意することが大切です。
「かぜ、インフルエンザを予防する」「禁煙する」「無理をしない」
「酸素不足の状態を作らない」などを心がけましょう。