ジプレキサ × たばこ

ヒヤリハット事例
ジプレキサ服用中のヘビースモーカーが禁煙すると…
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/hiyari/200911/513254.html

プロブレム

ここ数カ月間ジプレキサを服用しているヘビースモーカーの患者が突然、禁煙を始めた。
ヘビースモーカーだった患者は
「今日から禁煙することにした」と薬局を訪れた折に薬剤師に告げた。


患者が薬局を去った後、薬剤師は
ジプレキサは喫煙時や禁煙時には投与量に注意しなければならないことを思い出した。
すぐに処方医に連絡して今後どのようにするかを協議した。

最悪の事態は?

喫煙がオランザピンの全身クリアランスを増加させることはよく知られている。
オランザピン服用患者が投与量を減量せずに禁煙したため
アカシジア(静座不能)、アキネシア(運動不能症)などの
錐体外路症状を起こした症例が報告されている。


テオフィリン × たばこ

類例
そのほか喫煙によってテオフィリン、ルボックスなど
の全身クリアランスが増加することが知られている。


以下に、テオフィリンを使用中の患者が禁煙を試みた際に
薬剤の投与量を減少させなかったために死亡に至った事例を示す。


《 事例 》
65歳女性。
肺気腫の治療のため徐放性テオフィリン200mg1日2回服用していた。
喫煙量は90箱/年程度であった。9カ月前より患者は喫煙をやめていた。
その後、患者は3週間にわたる衰弱、断続的な悪心、嘔吐があり、入院に至った。
テオフィリンを過量服用した形跡はなかった。
その後、痙攣まで起こり、血清中のテオフィリン濃度は45.2μg/mLと上昇していた。
患者は、最終的に死亡。


テオフィリン中毒