ピペラジン骨格

これでいいのか!添付文書
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/column/tessoku/201105/519947.html


レボセチリジン(ザイザル)は、ラセミ体であるセチリンジン(ジルテック)の
活性本体であるR-エナンチオマーを主成分とした抗アレルギー薬です。


レボセチリジンには、セチリジンにない禁忌項目があることをご存じでしょうか。
これが、レボセチリジンの「禁忌」です。


1.本剤の成分又はピペラジン誘導体に対し過敏症の既往歴のある患者
2.重度の腎障害


下図は、レボセチリジンの構造式(左)と、ピペラジン骨格(右)です。

そもそも、どのくらいの医師や薬剤師がピペラジン骨格を知っていて
その構造を有する薬剤を把握しているのでしょう。
慎重投与でなく禁忌ということは、それに気づかずに投与すると
事故に至るほどのリスクがあると推察されますし
医師や薬剤師の責任が追及されることにもなります。


参考:ピペラジン骨格を有する薬剤
抗精神病薬では、
ペロスピロン(商品名ルーラン
オランザピン(商品名ジプレキサ
クエチアピン(商品名セロクエル
アリピプラゾール(商品名エビリファイ
ペルフェナジン(商品名ピーゼットシー、ノバミン)など。
抗菌剤では
レボフロキサシン(商品名クラビット
シプロフロキサシン(商品名シプロキサン)など。
なお、ヒドロキシジン(商品名アタラックスP)にも同様の禁忌がある。