明け方の夢

夢の中の僕は
海パン姿でビーチにいた。


僕は大好きな女がいることに気づいて
彼女に近寄っていった。


彼女はイスに座って本を読んでいる。
僕は彼女が気づくまで待っている。
でも彼女は本を読み続けている。


僕は声をかけない。
なぜか?
僕はブヨブヨの体だからだ。
夢の中の僕は劣等感の塊だった。
そして彼女と喋ることなく夢は途切れた。


ひどく切ない夢だった。


ああそうか
そういうことか・・・


スポーツクラブに行けってことだな。
ならば、都会に行くしかない。
角田のような体を造るのだ。


そして僕は今日、ボスに辞意を伝えた。
つまり、この島を出る決意をしたのだ。