経口中絶薬とは

「経口中絶薬」 厚労省の分科会が了承 国内初の承認へ

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230421/k10014045661000.html

経口中絶薬とは

投与の対象となるのは、妊娠9週までの妊婦で、
ホルモンの働きを抑えて妊娠の進行を止める「ミフェプリストン」という薬を服用したあと
36時間から48時間後に、子宮を収縮させる「ミソプロストール」という薬を服用します。
2種類の薬をあわせて「メフィーゴパック」という販売名となっています。

【有効性は】
国内で行われた臨床試験では、中絶を希望する妊婦120人のうち
およそ93%にあたる112人が24時間以内に中絶を終えましたが
5人は排出が確認できず、また3人は体内に一部が残り、取り出す措置が行われたということです。

【安全性・副作用は】
臨床試験で薬を服用した後に全体のおよそ58%にあたる69人が
腹痛やおう吐などの症状を訴え、
このうち4人に異常な子宮出血や子宮内膜炎など重い症状が出ましたが
ほとんどの人の症状は軽症か中程度だったということです。

【費用は】
人工妊娠中絶は原則として公的な保険が適用されない自由診療のため
薬による中絶にかかる費用は各医療機関が決めることになります。
日本産婦人科医会は、
「薬の価格はおよそ5万円とみられ、診察料などと合わせると
10万円程度になることが予想される」としています。

【海外での普及状況は】
この経口中絶薬についてWHO=世界保健機関
安全で効果的だとして、「必須医薬品」に指定しています。
医薬品の審査を行うPMDA=医薬品医療機器総合機構によりますと
▽ホルモンの働きを抑えて妊娠の進行を止める「ミフェプリストン」は
1988年にフランスで初めて承認され、去年9月時点で65以上の国や地域で承認され
▽子宮を収縮させる「ミソプロストール」は
93以上の国や地域で承認されているということです。
フランスやイギリスなどでは、オンライン診療でも処方されているということです。