1日を快活にスタートするための三つの鍵
https://www.carenet.com/news/general/hdn/55783?utm_source=m1&utm_medium=email&utm_campaign=2023020200カリフォルニア大学バークレー校のRaphael Vallat氏らの研究
「Nature Communications」に11月19日掲載。覚醒レベルが低い状態では労働生産性が低下し、労災や交通事故のリスクの一因ともなる。
Vallat氏らは、起床後の覚醒レベルに影響を及ぼす生活習慣と遺伝的な影響の検討を行った。
研究対象は、
340人の一卵性双生児、
134人の二卵性双生児、
および359人の非双生児、計833人。
(中略)
一つ目は前日の身体活動量であり、
身体活動量の多い10時間の平均加速度が高いほど
翌日の覚醒レベルが高いという関連が認められた。
反対に、活動量の低い5時間の平均加速度が高いことは翌日の覚醒レベルの低さと関連があり、
夜間の中途覚醒の少なさが翌日の良い目覚めに関連していると考えられた。
二つ目は通常よりも長く眠ることであり、
また、通常より遅い時刻に起床することも睡眠時間とは独立して、
朝の覚醒レベルの高さと関連していた。
一方、睡眠効率(臥床時間に占める睡眠時間の割合)は有意な関連がなかった。
三つ目は朝食の組成であり、
高炭水化物食を摂取した時の覚醒レベルが有意に高く、
反対に高タンパク食を摂取した時の覚醒レベルは有意に低かった。
これらの結果についてVallat氏は、
「運動は基本的に多ければ多いほど翌朝の目覚めに良いようだ。
ただし、
高タンパクの朝食が覚醒レベルの低さと関連しているという結果には、正直に言って驚いた」
と述べている。また、論文の上席著者である同大学のMatthew Walker氏は、
「運動と覚醒レベルとの関連は常に一定ということではなく、
多くの運動をすることで十分に睡眠ができた場合に、
より大きな効果が生じる」と付け加えている。なお、今回の研究報告の全てがこの領域の専門家に肯定的に捉えられているわけではない。
臨床心理学者のMichael Breus氏は、
「報告された結果の朝食に関する部分は、これまでの知見からややずれている。
私の経験や既報論文によれば、高炭水化物食は眠気を誘発することが多いはずだ」と話す。
そのBreus氏は、快適な目覚めのためのシンプルな方法として、以下の5項目を提案している。
・毎日同じ時間に起きる。
・カフェインの摂取は午後2時まで。
・飲酒は就床の3時間前までにやめる。
・毎日運動を。ただし、就床時刻の4時間以上前までに終了する。
・起床後は深呼吸を15回、水を15オンス(400mL強)飲み、外に出て15分間日光を浴びる。[2022年12月6日/HealthDayNews]Copyright (c) 2023 HealthDay. All rights reserved