NY市、塩分過多に警告表示

NY市、塩分過多に警告表示 飲食店に義務付けへ
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM20H3M_S5A620C1EAF000/

ニューヨーク市生活習慣病対策の一環として、
飲食店にナトリウム含有量をメニューに表示するよう義務付ける方針を固めた。
12月に全米で初めて導入する予定だ。
1日の推奨制限である2300mg(食塩5.8gに相当)を超えるメニューに
警告表示を義務付ける。


塩分の多いメニューを敬遠する動きが広がれば、ファストフード業界に打撃となりそうだ。
米国内で15店舗以上を展開する外食チェーンが評価対象となる。
市当局によると、ニューヨーク市の3分の1の飲食店が対象になるもよう。


こうした店舗の約1割のメニューが
「塩マーク」の警告表示をしなければならなくなるとみられる。


ニューヨークの成人市民の1日あたりの平均ナトリウム摂取量は3200mgと、
推奨制限より4割多く塩分を取っている。
77%が外食や加工食品によって摂取されているという。
市は生活習慣病のリスクに危機感を抱き、市民に健康的な食生活を促す考えだ。


外食産業には打撃になりかねない。
例えば米KFCの人気メニューでチキンやマッシュポテト、チーズが入った
「フェーモス・ボール」のナトリウム含有量は2450mg、
TGIフライデーズの「ジャックダニエルズ・リブ」は3080mgにのぼる。


ニューヨーク市は2007年に
トランス脂肪酸の使用制限規制を全米で初めて施行するなど健康志向が高い。
一方でブルームバーグ前市長が清涼飲料などに課税する「ソーダ税」の導入や
サイズ規制案を決めたものの、飲料業界の猛反発を受けて頓挫した経緯もある。
外食産業が唯々諾々と今回の規制方針に従うかは不透明だ。