リウマチ

関節リウマチ治療、「痛み抑える」から「進行止める」へ
http://www.nikkei.com/life/health/





患者数は全国でおよそ70万人。女性に多く、男女比は1対4



治療に使うのがメトトレキサートと生物学的製剤。
メトトレキサートはがん治療にも使うため、使用をためらう人もいるが
関節炎を抑える効果はとても高く、欧米では標準的治療薬となっている。


日本ではまだ一度に使える用量が少なく効果が出にくい場合がある。
日本リウマチ学会などは用量を引き上げるよう厚生労働省に要望を出しており
今年度中にも実現する見通し。




生物学的製剤は7月にオレンシアが承認され、国内で5種類使えるようになった。
メトトレキサートだけでは効果が出にくい場合に併用するか、単独で使う。
特に血液検査で関節リウマチと関連の深い抗体が見つかった人は
生物学的製剤を使わないと骨の破壊が進みやすいとのデータもある。


こうした治療薬は発症初期の段階から投与するようになってきた。
発症してまもなく骨の破壊まで進んでしまうことが多いことがわかってきたからだ。
この時期に痛み止め中心の薬を使っていると症状が治まっているようにみえても
実は炎症が続き2年以内に骨の破壊まで進んでしまうという。
骨が壊れ、変形が始まると薬で元に戻すのは難しい。





慶応大リウマチ内科の竹内教授は
「メトトレキサートと生物学的製剤などを組み合わせて治療を進め、骨の破壊を食い止める。
 治療開始からできるだけ早く寛解か、それに近い状態を目指すべきだ」と話す。
日本経済新聞夕刊2010年10月1日付]