睡眠薬をやめるとき

NHKきょうの健康」より
http://www.nhk.or.jp/kenko/kenkotoday/archive/2010/0831/index.html
http://www.nhk.or.jp/kenko/kenkotoday/archive/2010/0830/index.html

睡眠薬をやめるとき




睡眠薬を使った状態で安定して眠れるようになったら
“薬をやめる”ことを目指した治療が検討されます。
睡眠薬を急にやめたり、急激に量を減らしたりすると
不眠症が再び悪化してしまいます。
服用をやめたいときには必ず担当医の指導を受けて
不眠につながる生活習慣を見直し、適切な方法で薬の量を少しずつ減らしていくことが大切です。


漸減法(ぜんげんほう)

睡眠薬をやめる際にはまず「漸減法」といわれる方法で
担当医と相談しながら、服用量を徐々に減らしていきます。
まず処方されている量から半錠減らして、4週間ほど様子を見て
さらに減らしていきます。量を減らして眠れなくなるようなら1つ前の段階に戻します。



同時に、不眠につながる生活習慣を改善していきます。
布団にいる時間は不眠がなかったときぐらいに短くし、体内時計のリズムを整えるために
「朝は決まった時間に起き、昼間は十分に体を動かす」
といったメリハリのある生活を送ることを心がけます。

隔日法

漸減法と生活習慣の改善で
睡眠薬を0.5〜1錠まで減らすことができたら
薬をのまない日を作る「隔日法」を行います。
まず週に1日睡眠薬をのまずに眠り
問題なく眠れて自信がついたら、さらに休薬日を増やしていきます。
このように徐々に休薬日を増やしていくうちに、薬を完全にやめることができます。


不眠症が悪化したら薬の再開を

薬をのまずに眠ろうとして、緊張で眠れなくなる場合には
「ぬるめのお湯に入浴する」「いつもより30分〜1時間ほど遅く布団に入る」
などの工夫で、自然と眠気が起き、すんなりと寝つけることが多くあります。
また、薬を我慢して不眠症に苦しむよりも、必要なときには薬を使って
睡眠をとることのほうが心身の健康に良い場合もあります。
睡眠薬をやめたあとに不眠症が悪化した場合は、薬の再開をしてかまいません。
あせらずに薬とつきあっていきましょう。