ベルソムラ発売記念講演会
2015 #4
The Naha Terrace
オレキシン受容体拮抗薬による不眠症治療の新たなるアプローチ
久留米大学医学部 神経精神医学講座 教授 内村直尚先生
ベンゾジアゼピンは副作用リスクが高く、第一選択薬としては推奨されない
特に高齢者
異なる半減期を有する複数の睡眠薬を併用することが
単剤に比較して効果が高まるという科学的根拠はまったくない
むしろ、副作用を高める可能性がある。
リズム異常を有する不眠症に対してはロゼレムが第一選択
ロゼレムは半減期が短いが、作用と相関しない。持ち越しもある
ベルソムラは脂溶性が高く肥満者に効果が出やすい
ベルソムラは11月に日本で発売され、2月にアメリカで発売された。
発売国はまだ2か国のみ
ベルソムラの半減期は12時間ほどだが作用時間は7時間くらい
オレキシン受容体は小脳に分布しないので転倒しにくいと考えられる
GABA受容体は脳全体に分布
ベルソムラは入眠効果に劣る、中途覚醒に有効
ベルソムラはレム睡眠を増やす(不眠患者のみ)
ベンゾジアゼピンはレム睡眠を減らす
ベンゾジアゼピン中止で反跳性不眠がおこるので切り替えは難しい
ベンゾジアゼピンは4分の1錠ずつ1−2週間かけて減量
ナルコレプシーはオレキシン細胞が欠如している
理論的にはベルソムラは効果も副作用もないはず
http://www.kaimin-japan.jp/medical-treatment/gaba/
http://www.kaimin-japan.jp/medical-treatment/melatonin/
http://www.kaimin-japan.jp/medical-treatment/orexin/
睡眠Q&A
http://www.kaimin-japan.jp/qa/
併用禁忌
CYP3Aを強く阻害する薬剤
イトラコナゾール、クラリスロマイシン、
リトナビル、サキナビル、
ネルフィナビル、インジナビル、
テラプレビル、ボリコナゾール