「健康で長生き」の脅威 : 「腰痛」トップ 

「健康で長生き」の脅威:日本人は「腰痛」トップ 
毎日新聞 2013年03月27日 
http://mainichi.jp/select/news/20130328k0000m040062000c.html



日本人にとって
「健康で長生き」の脅威となる病気や障害のトップは腰痛との分析結果を
ワシントン大、東京大などの研究チームがまとめ、英医学誌ランセットに発表した。
チームは「世界一長寿の日本人の健康が揺らぎ始めている。
長く生きても病気などに苦しむ期間が延びていることを示している」と説明する。


2010年で最も負担度が重かったのは「腰痛」で
脳卒中、虚血性心疾患(心筋梗塞など)、肺炎、関節症などの筋骨格系障害
肺がん、自殺−−と続く。


さらに、こうした脅威の背景にある
最も重要な要因として「食生活」を指摘した。
和食は低カロリーだが塩分が強く
果物やナッツ類が不足するなど栄養素の偏りが問題だという。
2位以下は高血圧、喫煙(副流煙を含む)、運動不足、肥満だった。


チームによると
2010年の日本人の平均寿命は82.6歳だが
健康寿命は73.1歳(男女平均)。
分析にあたった渋谷健司・東京大教授(国際保健政策学)は
「政府は国民の健康課題に効果的に取り組んでいるように見えない。
食事の改善、禁煙、腰痛対策など高齢化に伴う問題とともに
自殺予防に向けた精神疾患対策などを進めなければ
健康長寿世界一の座を維持できないだろう」と話す。