2004/11/12
10月の秋晴れの日々を振り返ってみる。
朝、家族がバタバタしている時間帯には起きず
皆が仕事や学校に出かけた後、僕はごそごそ起き出す。
Tシャツと短パンに着替えて、30分走る。
シャワーを浴びたあと、朝ご飯をゆっくり食べる。
新聞をじっくり読んで、パソコンメールをチェックして
金魚に餌をやり、庭を眺めていると昼になる。
昼からの予定は特にない。
ストレスはまったくない。
こんな幸せな生活を捨てて旅に出る理由があるだろうか?
スペイン語はわからない。
重いバックパックを担いでのホテル探し。
ヒッタクリや強盗を心配し、緊張する日々。
財布にはチェーンをつけ、バックパックには鍵をとりつける。
満員のバスに10時間乗らなきゃいけないこともある。
国境では賄賂を要求されるかもしれない。
ベリーズのビザを取らなきゃならない。
あー嫌だ嫌だ。
だが、11/18発の切符はもう手元にある。
家族にも宣言した。
そして旅の準備は完了した。
トラベラーズチェック
キャッシュ
シティバンクに入金。
腹巻サイフは以前から使用しているが、更に足巻サイフをロフトで買った。
「ロンリープラネット(英語)」と歩き方の「中米」、「メキシコ」を買った。
スペイン語の辞書も買った。
ブックオフで105円本を大量に買った。
野口英世が死んだという黄熱ワクチンは接種済み。
そして、インターネットカフェからリアルタイムで日記を書ける
「はてなダイアリー」を立ち上げた。
2004/11/16
「歩き方」メキシコを読んで、メキシコの強盗・スリについて予習をします。
●タクシー強盗:盗んだタクシーに客を乗せ
その後共犯者が乗りこんできて金品を強奪する
●バス強盗:バスジャックされる。2等の夜行バスが狙われる。
●ケチャップ強盗:ハミガキもある。中南米で一般的。
●カツアゲ:路上で数人に取り囲まれて金品を強奪される
●スリ①:カミソリでバッグの底を切られる。
●スリ②:バスの中で2−3人に押さえつけられて強奪される。誰も助けてくれない
( ;゜д゜)アワワワワ
(((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル
(((((((( ;゜Д゜)))))))ガクガクブルブルガタガタブルガタガクガクガクガクガク
「電車男」からパクりました
http://www.geocities.co.jp/Milkyway-Aquarius/7075/trainman1.html
11/17
伊丹空港11:30発、成田、アトランタ経由で
メキシコシティに到着する時間は同日の20:15
これに時差の15時間を足して日本時間に変換すると
到着時間は35:15となる。
滋賀からの道程を加えると軽く24時間以上の長旅。
メキシコに着いた時にはボロボロになって
思考力はゼロになっているだろう。
気力を振り絞って両替はするが
それからバスやタクシーで移動するのはもう嫌だな。
「歩き方」のホテル情報を見ると
空港内にヒルトンがあることがわかった。
電話して値段を聞いてみる。
最低の部屋で160ドル+17%税だと!
「うげーっ!高ぇー!」
ウダウダ文句を言って電話を切った。
高い、しかし・・
旅の初日はまずは疲れを癒したいなー。
ヒルトンの広いバスタブにつかり
高級ベッドで、ぐっすり眠って体勢を整えたいなー。
メキシコシティは2200mの高地で空気が薄いこともあるしなー
もういい歳だしなー。
しかし、高いなー。
どうすっかなー。
11/19
朝、メキシコシティ空港で、ホテル案内を探したが見つからず
観光案内所でホテルを聞いてみると
一番安いホテルで600ペソ(6000円)と紹介された。
地下鉄で行くから地図をくれ、というと観光案内所のおっさんは
地下鉄は危ないからタクシーで行けと言う。
タクシー乗り場まで案内してやる、と言うのでついていくと
おっさんのマイカーが置いてある駐車場だった。
おっさんは僕を車に乗せて、大渋滞の中、1時間くらいかけて
ホテルまで連れて行ってくれたが、250ペソ(2500円)要求。
おっさんは持ち場を離れてアルバイトをしていたのだ。
メキシコシティは人が多い。
高地で空気が薄い。
排気ガスで空気が汚染されている。
時差ぼけも克服していない。
スペイン語はまったくわからない。
旅の出発点に、乾季のメキシコシティを選んだのは失敗だった。
メキシコシティは空気が悪い
メキシコシティは標高が2300m
人口は首都圏で2000万人だと。
むちゃくちゃ人が多い。
空気がひどく汚染されていて、すぐに喉が痛くなった。
地下鉄はいつも混んでいる。
どこまで乗っても2ペソ(20円)なのだ。
空気を正常化するために安くしているようだが
車も渋滞している。
満員の地下鉄に乗る。
乗り切れなかった人がホームに残る。
僕は満員電車には抵抗はない。
大阪御堂筋線で通勤していた経験がある。
11/20
世界遺産のテオティワカンを見に行く。
バスに乗ると
いろいろな商売の人が乗り込んでくる。
CD売り、アイスクリーム屋、新聞、サンドイッチ
ジュースなど。
マリアッチも乗ってくる。
5曲ほど歌ってお金をくれという。
テオティワカンの
世界第3位のピラミッドには登ることができる。
(世界第1位、2位のカイロのピラミッドは登るのが禁止されている)
テオティワカンは広いし、急な階段を登るので
もし、行くつもりなら
若いうちに行かれることをお勧めします。
ガイドブックは「地球の歩き方」と「ロンリープラネット」を持っている。
「地球の歩き方」はメキシコ、中米、カリブ海の島々の3冊
「ロンリープラネット」はセントラルアメリカ・オンナシューストリング
シューストリングとは貧乏旅行のことで
最初僕は靴紐のようにジグザグ歩きかと思っていた。
この本のホテル情報は安宿しかなくおかしいなーと疑問に思って
アメリカに住む野中君に教えてもらって貧乏旅行だと知った。
さらに「ロンリープラネット」を読むために英語の辞書もあって
スペイン語の辞書も持っている。
小説は10冊持ってきたがすべて読み終わって
宿に置き去りにしてきた。
つまり本だけで16冊も持ってきたわけだ。
11/22
ベリーズ大使館に行ってビザを取った。
http://4travel.jp/overseas/area/latin_america/belize/tips/10021967/
11/23
2時間バスに乗ってプエブラへ
標高2162m 人口130万人だと
空気はきれいになった。
和やかな街だが、車が多く、くつみがきや乞食が多い。
11/26
夜行バスで12時間
サンクリストバル・デ・ラス・カサスへ
先住民が多い穏やかな街。
11/27
5時間バスに乗ってパレンケへ
11/29
5時間半バスに乗ってカンペチェへ
ユカタン半島に入る。
この旅で初めて海を見たが汚かった。
安宿で蚊の攻撃にあった。
これまで高地の涼しい所にいたから油断していた。
12/1
4時間バスに乗ってメリダへ
ユカタン半島の西にあるこの街は
世界遺産チチェンイッアーと
ウシュマル遺跡の拠点となる街である。
この街は観光客が多いので
馬車を走らせている。
馬には何というのか知らないが
目隠しをさせられて
おそらくは200度以上ある視界を
前方向だけにさせられている。
12/4
5時間バスに乗ってチェトマルへ
ここは田舎町で
楽しかったカンクンに比べるとがっくりくる。
12/5
メキシコ・ベリーズ 国境を越える
メキシコ・チェトマルから
ボロボロのバスに乗って国境を越えた。
最初のバスターミナル コロザルに着くと
黒人が乗ってきて一気に雰囲気が変わった。
店の看板は英語にかわった。
3時間半後
ベリーズシティのバスターミナルは
先ほど降ったスコールのような雨でドロドロだった。
バスターミナルから歩いて中心街へ向かう。
黒人だらけの街だ。
はだしの奴やら、靴を履いていても左右違う奴もいる。
スラムか? ここは
ゾンビのようにヌーッと立って僕を見ている。
襲われそうな気がして早足で歩く。
町の中心の橋に来た。
大きな川がチョコレート色に汚染されている。
吐きそうだ。
ホテルを決めるがレセプションの愛想は悪い。
朝から何も食っていなかったので
店を探すが日曜日でレストランは開いていない。
食料品屋も開いてない。
何だ、この街は!
ホテルのバーでラムをがぶ飲みして無理やり寝る。
ベリーズシティから30分船に乗っていくと
「キーカーカー」という島があるという。
「歩き方」には「キーカーカーは楽園」
「ロンリープラネット」ではキーカーカーは
「中米のビーチBEST5」のひとつに挙げられている。
こんな汚い街から30分船に乗るだけで、楽園に行けるのだろうか?
半信半疑で船に乗った。
12/6
キーカーカーはこぎれいな島だった。
宿も安い。
常に風が海から陸に吹いていて気持ちがいい。
車はゴルフカートがメインで排気ガスを出さない。
黒人の顔は穏やかでみんなが挨拶してくる。
挨拶運動を励行しているのだろうか。
たしかに、ここは楽園と言っていいだろう。
12/7
ビーチで気持ちのいい風を受けながら
「歩き方」を読む。
ベリーズの人種構成について書いてある。
メスティーソ44%
黒人35%
クレオール30%
ガリフナ7%
マヤ系先住民4%
これらを合計すると120%になる。
おいおい、「歩き方」さん、それはないだろうよ。
さらに中国人やインド系もいっぱい見たぞ。
ベリーズ〜グアテマラ国境
ベリーズのサン・イグナシオから
グアテマラとの国境に向かった。
バス20分(1.5BZドル)、白タク10分(言い値で5BZドル)
ベリーズの出国税は37.5BZドル
国境に着くと両替屋が寄ってくる。
グアテマラ入国
グアテマラの入国に関して「歩き方」では
あるページに「手数料10Q(ケツァル)=135円程度」
また、別のページには「出入国税10Q」と書いてある。
「ロンプラ」には「出入国には金は不要」と書いてある。
たぶんこの10Qはイミグレーションでの
不当な要求であろうと思われた。
「地球の歩き方」の間違いを証明する
実際にグアテマラの入国係官から僕は10Q要求されたが
わけのわからないをふりを押し通して10Q払わずに入国できた。
まず、入国係官のオッサンは
僕のパスポートと入国カードにスタンプをパコパコ押したあとで
僕に10Qを要求してきたことと
前に並んでいた人が誰も金を払っていなかったこと
窓口には金のことは何も書いていないこと
これらのことから僕は強気になれたのだ。
しかしスタンプを押す前に要求されたら
僕は金を払っていただろう。
僕が入国できたことから
10Qは入国係官の不当な要求であり
「歩き方」はいい加減なことを書いている
ということが証明できたわけだ。
12/9
フローレスへ
ミニバスに乗って
ガタガタ道を2時間半かけてフローレスに着いた。
バス代は25Q=340円。
フローレスはめちゃ暑い。
グアテマラのミニバスは
トヨタ ハイエースの大きさの車で
3人席が5列ある。
普通に考えれば15人で満席なのだが
乗せる側も乗ってくる人もおかまいなしだ。
後ろ3列からまず4人ずつ座る。
第1列は運転手がいるので3人。
2列目の前に荷物を置くスペースがあるのだが
そこに3人後ろ向きに座る。
これで前から334444の6列になるのだが
まだ乗せる。
その後に乗った人は立っている。
もちろんまっすぐは立てない。中腰だ。
車掌は人を呼び込んで金を回収する係で
箱乗りのような感じになっている。
最高25人まで経験した。
12/10
ティカル遺跡のエリアは広大で歩きすぎて疲れた。
5号神殿の階段(木製)は垂直に近く恐ろしい。
バスで往復3時間
ホテルに戻って
リオ・デュルセ行きの高級バス ADN(アデエネ)を予約
12/11
リオ・デュルセ
夜中に寒くて目が覚めた。
リオ・デュルセのホテル「ブルーノ」は川沿いにあって
やたら風通しのいい部屋だが、掛けふとんはシーツ一枚しかない。
いま見ていた夢をはっきり覚えていた。
最近はあまりTVでは見ないが、元アナウンサーの中村江里子が
白衣のナース姿で僕にニッコリ微笑んで、パンツをチラリと見せてくれたのだ。
僕はその美脚を眺めている。
はっと気づくとその顔はなぜか
これまたアナウンサーの長野智子に替わっていたのだ
中村江里子のほうが良かったのに・・・
(ちなみにリオは川の意味、デュルセは甘いの意味です)
リオ・デュルセから世界遺産キリグア遺跡に向かう
さて、リオ・デュルセに泊まったのはキリグア遺跡に行くためである。
「歩き方」にはいちおう行き方は簡単に書いてあるが
地図がないのでよくわからない。
ロンリープラネットにはバスで行くのは難しい、と書いてある。
でも僕はバスで安く行きたい。
リオ・デュルセの道路に立っていると
ミニバスの車掌が「モラレース」(モラレス行きだよ)と声をかけてくる。
僕は「キリグア」と叫ぶ。「乗れ」といわれる。
モラレスに着くと、違うミニバスに乗せられる。
僕は「ルイナス・デ・キリグア」と言う。
「スィー」と答えが返る。
バスの車掌は「アマッテース、アマッテース!」
(ロス・アマテス行きでっせー!)
と叫びながら客を集める。
「分岐点」で僕は降ろされる。
そこにもミニバスが待っている。
僕は「ルイナス」と叫ぶ。
「スィー」と答えが返る。
バナナ畑を3〜4km走るとキリグア遺跡に着いた。
簡単に行けたわ。
※写真はこちら
http://4travel.jp/traveler/ryo84145/album/10016746/
12/13
2時間バスに乗ってチキムラへ。
ホンジュラスの世界遺産、コパン遺跡に行くために
ホンジュラス国境近くのチキムラ(グアテマラ)を拠点として
国境を往復する。
《行き》
グアテマラ出国;
100Q(140円)要求された。
前の白人2人が払っていたので僕もすなおに払った。
領収書はない。
ソロコパンか?と聞かれ
スィー(そうでおます)と答えると
パスポートにはスタンプを押さず
別の白紙にスタンプを押した。
ホンジュラス入国;
3ドル要求された。これは窓口に書いてあった。
入国カードは不要。
別紙とパスポートにスタンプを押した。
《帰り》
ホンジュラス出国;
別紙を取り上げて終わり。無料。
グアテマラ入国;
ホンジュラス出国手続きが予想外だったので
僕はポカーンとしてグアテマラのイミグレに
寄るのを忘れて通り過ぎた。
いい加減な国境だね。
12/14
チキムラは強烈に暑い街でした。
チキムラはCHIQIMULAと書く。
(村ではありません)
散髪した。
なんと170円という安さ。
ホテルも1400円で熱いお湯が出て
ケーブルTV、エアコン付きです。
チキムラはお祭りでした。
女の子は化粧され、男の子は髭を描かれています。
アンティグア グアテマラ
チキムラから3時間でグアテマラシティ
グアテマラシティから1時間バスに乗る。
ボロボロのバスは金属が軋む音をたてながら、グネグネ道を全速力で登っていく。
横に座った巨尻のオバハンは、棒つきの飴をしゃぶりながら新聞を読んでいる。
オバハンは手すりを掴んでいないから
カーブの度にずるずると巨尻を滑らせてきて、僕を窓に押し付ける。
アンティグアは1500m以上の高地にあって
昼間はちょうどいい涼しさなのだが、夜はかなり冷え込んだ。
バーで震えながらビールを飲んでいると
バーテンが自分の名前を漢字で書いてくれと言ってきた。
名前はミゲル・アンヘル・ロドリゲス・ランチョ
よしよし・・
魅解流 庵減 露怒離下衆 蘭著
これを明朝体で書いてやると、バーテンは大変喜んでくれた。
※アンヘルは英語ではエンジェル、Angelはスペイン語でアンヘルと読みます。
アンティグアは高地で涼しく、また、大変きれいな街なので
長期旅行者はこの街で1〜2週間滞在し、スペイン語の個人教授を受け
南へ向かうのが主流のようです。
スペイン語教室に入ると
ホームステイも紹介してもらえるようで、みっちり勉強できるらしい。
アンティグアの洗濯屋で洗濯をしてもらった。
洗濯機で洗って、乾燥までしてくれる。
洗濯物の重さで値段を決める。
たしか2kgで18ケツァル(250円)だった。
おっぱいから水が出てるーっ!
サンサルバドルへ向かうことにする
アンティグアの
夜は大変寒いので
僕は次に向かうことにする。
エルサルバドルのサンサルバドルだ。
サンサルバドルはかなり治安が悪いようなので
早い時間に入りたい。
「歩き方」で調べるとグアテマラシティから
バスで5−8時間と書いてあるが
何というバスが速いのか書いてない。
「ロンプラ」を見ると
PULLMANTURというバスが速いと書いてあった。
PULLMANTURは朝7時に
グアテマラシティZONE10の
ホリデイインから出発することがわかった。
グアテマラ・エルサルバドル 国境を越える
12/17
PULLMANTURの事務所で、サンサルバドルの地図とホテル情報をもらった。
サンサルバドルまで4時間で行くと言う。
PULLMANTURは2階建てバス、僕は2階の一番前の席を陣取った。
バーガーキングの朝食とジュースつき。
2時間後、国境の手前で事故が発生した。
グアテマラ・エルサルバドル国境
このバスは高級バスなので
国境に到着しても、客はバスの中で座っていればいい。
エルサルバドルの係官が、スタンプ持参でバスに乗り込んできて
入国のスタンプを押してくれた。
グアテマラの出国手続きはなし。
無料。
グアテマラーエルサルバドル国境の橋
BIENVENIDOS A LA PEPUBLICA DE EL SALVADOR
「ようこそ、エルサルバドルへ」
12/18
バスで3時間、サンミゲルへ南下
暑い
12/19
サンミゲルの東ターミナルから
バスを2台乗り継いで国境に到着。
エルサルバドル出国は無料
橋を渡って
ホンジュラス入国は3USドル(領収書あり)
どちらのイミグレも混んでいて時間がかかった。
ミニバスは見つからず
テグシガルパまで
KINGQUALITYバスに乗る(12ドルだった)
5時間
国境
2時間後国境に着くと
バスから降ろされて1時間待たされる。
国境の手続きは車掌がやってくれた。
客はイミグレにはいかなくていい。
12/22
マナグアからバスに1時間乗って
グラナダという古都にきた。
バスは満員で
15kgのバックパックを膝に乗せなければならず
時代劇に出てくる罪人の拷問のように
つらい思いをしてバスに乗っていた。
まあ、1時間だからがまんできるけど。
ここはこぎれいなところだが暑い。
ニカラグア湖という大きな湖があるのだが
汚染されていてどぶ臭い。
公園でベンチに座っていると
はだしの子供が隣に座ってきて
いきなりポケットをまさぐってきました。
12/23
ニカラグア グラナダ
ニカラグアに入国して4日間たつが
まだバスで1時間分しか移動していない。
メキシコシティから1ヶ月移動し続けて
とてつもなく疲れたのだ。
まったく動く気がしない。
ホテルのテラスで、僕はビールを飲みながら
中央公園をぼーっと眺めていた。
日陰で野良犬が寝転んでウダーっとしている。
中米はどこに行っても野良犬が多い。
と、突然
公衆の面前で野良犬が交尾を始めた。
ピコピコ、パコパコ、スコスコ
ひとやすみして
また再開する・・
ピコピコ、パコパコ、スコスコ・・・ピュッピュッ
終わったようだ。
そろそろコスタリカに向かうことにするよ。
12/24
明日、3時間バスに乗って
コスタリカ国境に向かうのだが
ガイドブックには
コスタリカ入国に際し
「コスタリカを出国するための切符を
提示しなければならない」とある。
僕が提示するのは
アトランター成田の航空券なのだが
これで入国できるだろうか?
3時間かけて国境まで行って
ニカラグア出国税を7ドル払って
コスタリカ国境で追い返されると
またニカラグア入国税を7ドル払わされて
ニカラグアに再入国するのは
非常につらいわけだが・・・
12/24
ニカラグアのグラナダから2時間バスに乗って
リヴァスで降りると国境行きのミニバスが見つからない。
目つきの悪い奴が近寄ってきて
タクシーに80コルドバで乗らねえかと言ってくる。
僕はミニバスを待っている。
奴は「バスはない、タクシーに乗れ」としつこい。
なおも僕はミニバスを待っている。
奴は80コルドバから徐々に50に下げてきた。
50コルドバ(320円くらい)なら
乗ってもいいかなとOKする。
タクシーに案内されるとすでに客が3人乗っていた。
なんだ、乗り合いタクシーだったのか。
(奴は運転手ではなくただの客引きだった)
車は直線の道路をビュンビュン飛ばして20分走り
国境に着くと乗っていた客は運転手に10ずつ払った。
つまり僕は40コルドバぼられたのだ。
国境へ向かう乗り合いタクシーの車窓より
さて国境だが
ニカラグア出国もコスタリカ入国もウジャウジャ人がいた。
特にコスタリカ入国には時間がかかった。
100人以上も行列になっているのに
係官1人で対応しているのだ。
行列の途中にTICAバスのクーポン券売り場があった。
並んでいる多数の人が買っていて
また手元にすでに持っていたりするので
僕も弱気になって、10ドルのクーポン券を買った。
なぜかというと出国するという証明の切符が必要と
2冊のガイドブックに書かれているからだ。
最初は強気に成田〜アトランタの航空券で
交渉しようと考えていたのだが
あまりの行列で面倒くさくなったんです。
結局、国境を越えるのに1時間以上かかりましたとさ。
12/25
プラヤタマリンドというビーチに来た。
めちゃ暑い。
ここはサーフィンのメッカで
観光客がうじゃうじゃいてサーフィン教室も開かれている。
いまはクリスマスホリデーで
完璧にオンシーズン料金で居心地が悪いし
安宿で蚊の猛攻撃を受けた。
涼しい高地の首都サンホセに逃げますわ。
12/26
プラヤタマリンドから6時間かけて
悪名高き「コカコーラ・バスターミナル」に到着
安全な都市部へ急ぐ
コスタリカの首都サン・ホセは高地で涼しくていい街だ。
暑くもなく寒くもない。ちょうどいい。
ホンジュラスの首都テグシガルパも涼しかったが
ゴミだらけだったから嫌だった。
サン・ホセの人々も他の中米の人たちと同じように
大地がゴミ箱だと思っているが公的な掃除人がたくさんいて
朝には一度きれいになる。
涼しくてきれいな街にはこの時期
観光客が押し寄せてきている。
ものすごい数の観光客だ。そして物価が安い。
一流ホテルのバーでビールを飲んでも200円も取られない。
インターネットカフェも1時間100円くらいだから
だらだらできる。
中華料理屋もある。ビール+3品で900円だった。
また、この国は3Cといわれる美人国のひとつで
美人の頻度が高い。
誰が地元の人か観光客かはよくわからないのだが・・
12/28
TICAバス事務所 サンホセ コスタリカ
コスタリカ入国の際、国境で10ドルで買った
必要のないマナグア〜サンホセのバスクーポン券を払い戻すべく
サンホセのTICAバス事務所へと赴いた。
オッサンに、バスクーポン券を差し出して
「キャンセルしてください」と頼むと
オッサンは「何でキャンセルするんだ?」と
立ち入った質問をしてくる。
僕は「パナマに行くことにして
TRACOPAバスの切符を買ったんです」と言う。
オッサンは
「じゃあ、その切符をコピーして持って来い」と言う。
TRACOPAバスの切符は朝買ってホテルに置いてきた。
じゃまくさいが、ここで屈したくはない。
どうせ今日はひまだ。
バスの切符を取りにホテルに行き
文房具屋で念のため両面コピーする。(40コロン=9円)
TICAバス事務所にまた行ってそのコピーを差し出すと
今度はパスポートのコピーを持って来いと言う。
パスポートのコピーなら財布に入れている。
それを提出するとようやく金が返ってきた。
2425コロン(557円)
ん!なんだ、全額返してくれないのか。
557円のために、僕はがんばったのか・・・
国境には両替屋がたむろしている。
ここで両替しておくと楽でいい。
もちろん両替屋は両替のプロであって
僕が太刀打ち出来るような相手ではない。
ぼーっとしているとぼったくられる。
(僕はエルサルバドル国境でかなりやられた)
だから、最大限の防御の構えをして
手痛い打撃を避けたい。
(以下は僕が今回中米の8国境で学んだことです)
対策
①まず次の国の通貨のレートがいくらなのか前もって調べておく。
②前の国のお金がいくらあるのか紙に書く。
そして、その金がいくらに変換されるのか予想しておく。
③電卓を用意する。
④いくらあるかを書いた紙を両替屋に見せる。
金を出すと握って離さなくなるからだ。
両替屋は電卓を持っていて
それに何倍かするのでその倍率をしっかり見る。
⑤これを何人かの両替屋に繰り返し
納得すれば
いちばんいい倍率の両替屋と交換すると決め
自分の電卓で検算し、交換する金がいくらになるのか
紙に書き込んで両替屋に確認する。
⑥交換した金はしっかりその場で数える。
そこでごまかす両替屋がいるのだ。
※
ニカラグアの両替屋は政府公認のようで
許可証をぶら下げていました。
12/29
サンホセから
パナマ・ダビ行きのTRACOPAバスに乗った。
8.5時間
念のため切符は入国拒否に備え、往復で買った。
往復で6480コロン(1490円)
コスタリカ出国無料
パナマ入国
印紙1USドル
ツーリストカード5USドル
コスタリカ ⇒ パナマ 国境を越える
サンホセ⇒パナマシティはTICAバスで18時間
とガイドブックには書いてある。
バスで18時間は体力的に厳しいので
サンホセ⇒パナマ・ダビ行きのTRACOPAバス(9時間)にした。
念のため切符は入国拒否に備え、往復で買った。
往復で6480コロン(1490円)
7:30バスに乗る。
途中、自転車レースがあって、2時間待たされた。
16時すぎ国境に到着。
《コスタリカ出国》
出国カードを渡す。無料
《パナマ入国》
印紙1USドルを買ってパスポートに貼り付ける。
パナマ・イミグレのオッサンから「コンニチワ」と挨拶される。
「出国切符はあるか?」、「お金はいくら持っている?」と聞かれる。
そして
「カスタムに行って、また戻って来い」
と言われメモを渡される。
カスタムがどこかわからないが、子どもが案内してくれた。
カスタムはけっこう離れた場所にあった。
カスタムでツーリストカード(5USドル)を買って
またイミグレに戻ると、パコパコッとスタンプを押して
「サヨナラ」と言われ、終わり。
両替屋は来ないので、さっきの子どもに案内してもらった。
この子はチップで稼いでいるようだが
自分からは要求しないかわいい子どもだった。
でも、みんなチップをあげている。僕もあげた。
バスの乗客の半分以上はいなくなった。
パナマ側からお迎えの車が結構来ていたようだ。
あるいはタクシーに乗ったのかも知れない。
ダビのホテル・アルカラはお勧めします(19.8USドル)
サンホセなら50USドルはするクラスのホテルです。
ダビからパナマシティまでバスで7.5時間。
下記は出国切符なしで入国拒否されたという話です↓
http://home.att.ne.jp/zeta/vamos/kokkyou/kokkyou-costaricapanama.html
12/30
パナマの高原、ボケテ(Boquete)に行く
2重になった虹を見た。
パナマ運河
2005年1月1日
パナマ運河は太平洋とカリブ海を結ぶ重要な航路。
閘門は水のエレバーターで
船は海抜26mの淡水湖の高さにまで段階的に上昇させ
また逆の海側で段階的に下降させていくしくみ。
その課程を見るのに1時間かかったがなかなか面白い。
帰りがけにスペイン語が堪能な関西人のカオルちゃんに出会った。
カオルちゃんはケチケチ旅行で、8USドルの展望台には入らずに
ただで、どこかからパナマ運河を見学していたと言う。
ホテルは9USドル(朝食つき)のドミトリー(男女同室)で
そこで知り合った韓国人のLEE君をボディガードとして連れて来ている。
カオルちゃんとLEE君との会話はスペイン語。
僕は街からパナマ運河までタクシーで5USドルで来たが
カオルちゃんはバスを乗り継いで75セントでここまで来たと言う。
僕がタクシーで帰ろうとすると
「そんなもったいないことしちゃダメ!」と叱られ、バスに乗らされた。
カオルちゃんはこのあとエクアドルに向かい
LEE君はコロンビアに向かうそうだ。
パナマシティの「スシ・イットー」
1月2日
1月1日は祝日、1月2日は日曜日で街は休眠中。
レストランもほとんどが休みで困ったが
「地球の歩き方」お勧めの日本料理店「スシ・イットー」が営業していた。
店には日本人関係者がいる気配はない。
もちろん日本人がいなきゃいけないことはない。
日本にたくさんあるフランス料理屋だって
フランス人がやっていることは少ないのだし。
メニューを見る。
「ヤキトリ」というカテゴリーの中に
チキン、ブタ、タコ、イカ、マッシュルームとある。
おそらく串にさして焼くことが、「ヤキトリ」ということだろう。
「クシアゲ」
これは魚がベースで
ズッキーニやバナナなどの組み合わせの独創的なものだ。
「スープ」は
ミソシル、スマシ、ドビンムシ、トリソースイ、カニソースイ
「オリエンタルライス」は
ゴハン、ゴハンフリカケ1、ゴハンフリカケ2、ゴハンテリヤキ1、ゴハンテリヤキ2
ヤキメシ、オニギリ、とある。
僕は「ヤキトリ」チキン、「クシアゲ」、「カニソースイ」を注文した。
生魚系は怖くて頼めない。
「ヤキトリ」チキンは
串に刺してあったが串をつまむところがなかった。
七味とうがらしはなく、タバスコをかける。
「クシアゲ」は魚に小麦粉をつけて揚げてある。
夜店によくあるアメリカンドッグみたいな感じ。タレはケチャップ。
ゴハンが入ってない、ただのスープだった。
カツオダシの味がしたので少しうれしかった。
これらに加えてビールを飲むと、17USドルもかかってしまった。
「地球の歩き方」には「日本料理の新解釈」
と、なかなかうまい表現で書いてある。
皆でこの店に行って、いろいろ注文してみると面白いかもしれないよ。
中米を終えて、カリブへ向かう
1月3日
強烈な日差しとともに、パナマシティの大通りに車が溢れた。
街はいきなりフルスロットルで動き出したのだ。
そして僕も動き出す。
トラベラーズチェック(TC)500USドルを換金。
TCは京都のシティバンクで、手数料なしで発行したもので
パナマでも手数料なしで額面どおりにUSドルを受け取った。
このサービスは素晴らしい。
しかも美人が笑顔で対応してくれたのだから、ますます気持ちがいい。
日本大使館に寄ってみたが、休みで入れなかった。
- 航空券
次にホリデイインのツアーデスクに行って
ジャマイカ行きの航空券を求めたが週に2便しかなく、
明日のが買えるとのことなので、それにした。
空港まではタクシーで8USドル以下との情報を得る。
- 本屋
今泊まっているホテルの1泊分に近い。
炎天下を歩きまわって汗だくになった。
中米で出会った日本人女性
いずれも無職で一人旅のたくましい女性です。
- カオル
パナマシティにて
推定30歳。大阪出身。
ルックス、喋りともに綾戸智絵。
スペイン語が堪能。英語もOK
ニューヨークで働いていたという。
自分の安全のために、ドミトリーで誰かと知り合い
出かけるときは一人を避ける。
エクアドルへ向かった。
- アユミ
コパンルイナスにて
推定30歳。神奈川出身。
落ち着いた美人。スペイン語が堪能。
日本で料理人として5年働いたのち、アジアで2年放浪。
いまはメキシコに一人で住んでいる。
ニカラグアの友人と会うために南下中だった。
- ヒサコ
ベリーズ、キーカーカーにて。
推定30歳。札幌出身。
カナダの日本料理店で働いていたが
ワーキングビザが切れたので旅に出た。
コスタリカに行ったがスペイン語がわからず
英語圏のベリーズに逃げてきた。
札幌に帰って職を探す。
- カナエ
メキシコ、パレンケにて
自称27歳。埼玉出身。
グアテマラから出発しメキシコに来たが
物価が高いのでまたグアテマラへ戻った。
ホテルは10ドル以下のところに泊まる。
アンティグアで2週間スペイン語を勉強したのち
アルゼンチンへと飛んだ。
いろいろ置き忘れてきました。
- レイバンのサングラス
(1万円相当)
メキシコオアハカの教会に置き忘れた。
パナマ空港のデューティーフリーで補充。(72USドル)
- カメラの電池の充電器
(値段不明)
コスタリカのプラヤタマリンドのホテルに置き忘れた。
パナマ空港のデューティーフリーで補充。50USドル
- 小銭入れ
(5千円相当)
ベリーズのサンイグナシオで酔っ払ってなくした。
コスタリカのサンホセでいいのを1000円くらいで買ったが
また、マイアミのバスの中に置き忘れた。
- 蚊取り線香の金具
グアテマラのチキムラのホテルに置き忘れた。
蚊取り線香を買って補充。
訪問国
メキシコ 17日
ベリーズ 4日
グアテマラ 9日
ホンジュラス 2日
エルサルバドル 2日
ニカラグア 4日
コスタリカ 5日
パナマ 4日
航空券 95000円(往復)
現地で使ったお金 約39万円
キューバ旅行記へ続く
http://d.hatena.ne.jp/sna59717/20050104