待ったなしの農業改革

安倍首相、TPP交渉参加決断へ
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20130214/243733/?rank_n



安倍晋三首相がTPP交渉に参加する意向を固めたことが分かった。
2月下旬の日米首脳会談後、国内調整を経て正式に表明する方向だ。
ほかの経済連携交渉を円滑に進めるためにも早期の農業改革が急務となる。


◆待ったなしの農業改革
みずほ総合研究所菅原淳一・上席主任研究員は
「交渉進展のカギはやはり農業だ」と指摘する。
従来と同じ手法で手厚い保護を続けても日本農業の衰退は止まらない。
林芳正農水相も「TPPとは関係なく、日本農業の改革は待ったなしだ」と認める。


国際交渉の世界では
その国にとって重要な品目について関税撤廃を受け入れる場合
最長で10年以内の時間をかけて段階的に進める例がある。
日本もこれを前提に、農家への過渡的な支援策や、農地の集約を促し
ブランド化などで競争力を高めるための新しい戦略を早期に示す必要がある。


安倍首相は「攻めの農業政策の推進」も成長戦略の柱の1つに加えるよう指示した。
TPP交渉参加を契機に農業などの構造改革を進め
一連の通商交渉の加速にもつなげられるのか。政権の胆力が試される。