Gemasolar

夜も稼働するスペインの太陽熱発電所「ヘマソラール」
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2866562/8670260



スペイン南部にあるそのユニークな集光型太陽熱発電所は、曇りの日でも稼働する。
太陽光の降り注ぐ間に蓄えたエネルギーで夜間でさえも発電が可能だ。
Andalusiaの平原に立地するGemasolar発電所は、昨年5月に運転を始めた。


SevilleからCordobaへ向かう道すがら
灯台のように輝く中央タワーを眺めることができる。
195ヘクタールの円形状に配置された2600枚の反射鏡が集めた光でタワーは輝いている。
反射鏡1枚の面積は120平方メートルだ。


「1日24時間、昼も夜も稼働する世界初のソーラー発電所だ!」
と、発電所を運営するTorresol EnergyのテクニカルディレクターSantiago Arias氏は語る。
発電所のメカニズムは「とても簡単に説明できる」とアリアス氏は言う。
反射鏡が太陽光をタワーに集め、容器に入った溶融塩に熱をためる。
タワーに集まる光の強さは地球に届く太陽光の1000倍にもなり
溶融塩の温度は摂氏500度を超える。この熱で蒸気を作ってタービンを回して発電する。


熱をためて夜でも発電

ヘマソラールの特徴は、そのエネルギー貯蔵能力にある。
日中に蓄えたエネルギーで夜間も発電を続けることができるのだ。
「太陽に左右されずに、適当な量だけその都度エネルギーを使うことができる」
とアリアス氏は説明する。


年間の稼働時間は、通常の太陽光発電所が1200〜2000時間ほどのところ
ヘマソラールは6400時間に上る。このためヘマソラールは
エネルギー貯蔵機能を全く持たない発電所よりも60%以上多くエネルギーを生産することができる。


「ここのエネルギー生産量はスペインの3万世帯の消費量分に相当する」とアリアス氏。
CO2(二酸化炭素)削減量は年3万トンだ。

高い設備コスト

惜しみない国の援助を受け、スペインの再生可能エネルギー産業は急成長を遂げた。
太陽光発電では世界第2位、風力発電ではドイツを超えて欧州トップになった。


「このタイプの発電所は高額の費用がかかる。エネルギー源は無料の太陽光だが
発電所の設備に膨大な投資が必要なのだ」とアリアス氏。
投資額は総額2億ユーロ(約220億円)を超えた。
「銀行への返済が終われば、この発電所は1000ユーロ札の印刷機になるだろう!」
アリアス氏によると、返済は18年で終わる見込みだという。



http://www.torresolenergy.com/TORRESOL/inauguracion_gemasolar.html?swlang=en
http://www.guardian.co.uk/business/2011/oct/06/greece-debt-germany-roessler-investment