歯磨きは食後30分後に

食後すぐの歯磨きはNG 虫歯予防の新常識
http://www.nikkei.com/life/health/article/g=96958A96889DE1EAE5E3E6EBE4E2E3E2E2E0E0E2E3E085E3E1E2E2E3;p=9694E3E1E2EBE0E2E3E3E6E0E0EA



虫歯、歯周病に続く第3の歯の病気として注目される酸蝕歯(さんしょくし)
欧米では20年前から対策がとられてきた。
食生活の欧米化に伴い酸性の飲食物が増えた日本でも
6人に1人は何らかの症状があるとされる。
タイミングを間違えた毎日の歯磨きが歯のすり減りを加速させることも分かってきた。


口の中が酸性になっても、唾液の力で中和されて溶けたエナメル質も復活する。
ただし、30分ほど時間がかかる。
食後すぐに歯をゴシゴシと磨くと軟らかくなったエナメル質を削り落としかねない。
とはいえ、自分が食べた食事が酸性かどうか見分けるのは難しい。
そこで「食後は歯磨きまで30分ほど置くのが安全策」
東京医科歯科大学の北迫勇一助教は説明する。


歯も気遣って口の中が酸性の時間はできるだけ短くしたい。
酸性と分かっている飲み物はストローで飲む
飲食後は水やお茶で口の中を軽くすすぐ、といった予防策がある。


歯を磨くタイミングだけではなく、回数についても常識は変わりつつある。
よく「毎食後すぐに3分間」といわれたが
「なんとなく3回磨くよりも1日1回、特に寝る前に
口の中から徹底的に汚れを出すことが大事」と鶴見大学の桃井保子教授は強調する。


口の中の食べカスが歯垢になるまで48〜72時間かかる。
毎食後に歯を磨けなくてもまだ間に合う。
寝ている間は唾液が減って口の中の菌が増えやすくなるので
寝る前に口の中をきれいにするのが効率的だ。


「フッ素を大いに活用すべし」と桃井教授はいう。
2センチメートル大の歯ブラシのヘッドなら
その3分の2くらいにたっぷり歯磨き粉を絞り出して歯茎に塗り込む感覚で使う。
水で流れないように磨いた後の口のすすぎは最小限に抑える。
低濃度でも歯が長時間フッ素に接することで効果があるので
毎食後に歯を磨ける人は歯に小まめにフッ素を与える機会になる。