PSA

スタチンやNSAIDはPSAの検査結果を混乱させる
http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=641798



ハーバード大学のSteven L. Chang博士らは
前立腺癌の既往のない男性1,864人を対象に
10種類の一般的な薬剤がPSA検査測定値に及ぼす影響を検討した。


その結果
NSAID、スタチンまたはサイアザイド系利尿薬を1年間服用していた男性のPSA測定値は
いずれの薬剤も使用しなかった男性に比べ、それぞれ1、3、6%低かった。
5年後のこの数値は有意に高く、それぞれ6、13、26%となった。
スタチンと利尿薬を5年間併用すると、PSA値は36%低下した。
ただし、カルシウム拮抗薬の服用によりその影響は中和された。


Chang氏は
「これらの薬剤がPSA低値と関連する理由は不明であるため
 この知見の真の意義を現時点で決定することはできない。
 今後の研究で、PSAの差が前立腺癌発現に関係ないことが判明すれば
 NSAIDやスタチン、サイアザイド系利尿薬を服用している男性では
 前立腺の針生検を推奨するPSA閾値を下げる必要があるかもしれない」
と述べるとともに、これらの薬剤に実は癌の予防効果があるとも推測している。


また別の専門家は
「1回のPSA測定値は、正確な情報を与えるものではない。
 何年間か傾向を追跡しなければならない」と述べている。


「Journal of Clinical Oncology」に掲載(HealthDay News 8月6日)